ヒーロー総出のお祭り映画。頭をからっぽにして楽しむべし!
「アベンジャーズ」(2012米)
ジャンルアクション・ジャンルSF
(あらすじ) 国際平和維持組織シールドで研究中だった四次元キューブが地球の支配を目論む邪悪な神ロキに奪われる。シールドの長官ニック・フューリーは周囲の反対を押し切って、スーパー・パワーを持つヒーローを集めて最強チーム“アベンジャーズ”を結成する。こうしてキューブ奪取作戦が始まるのだが‥。
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(レビュー) マーベルコミックの人気ヒーローが一堂に会する痛快アクション映画。
マーベルはここに至るまで個々のヒーローを主人公にした映画を計5本作っており、その集大成として今作を製作した。実に壮大なプロジェクトで、それだけに力の入れ方も半端ではない。結果は全世界で歴代3位という興行収入を記録した。この成績ならこのプロジェクトは大成功と言っていいだろう。
物語はアイアンマン、キャプテンアメリカ、ハルク、マイティ・ソー、ブラック・ウィドウ、ホークアイといった面々が地球の危機を救うために団結して戦っていく‥という実に単純明快なものである。こういうのは変に理屈を考えずに童心に戻って楽しむべきである。
初見さんに親切に作られている所にも好感が持てた。実は、俺はこの中では
「アイアンマン」(2008米)しか見てないのだが(「ハルク」はE・ノートン版は見ている)、そんな自分でも内容は十分理解できた。実にシンプルなドラマなので、最小限の設定さえ頭に入れておけばおそらく誰でも楽しめる内容だろう。
見せ場は何と言ってもクライマックスの壮絶なバトルシーンとなる。個々の活躍場面をきちんと押さえつつ、ユーモアなやり取りも忘れない。観客をとことん楽しませようとするこのサービス精神には恐れ入る。エンタメとして手抜かり感が無い。
まぁ、確かに強引な箇所が目につく大味な映画であることは間違いないが、その不満を補って余りある大迫力の戦闘シーン。今作はそこだけでもお腹一杯になること請け合いである。
尚、ひたすら物量作戦で押しまくったあたりはM・ベイの作品を彷彿させるが、ヒーローに人間的魅力が備っている所がこの作品の強みだと思う。感情移入もしやすく、そこが「トランスフォーマー」シリーズと似て非なるところだと思った。
ちなみに、最も笑えたのは怒りを封印していたハルクが力を目覚めさせて敵を一撃で粉砕するシーンだった。怒りのコントロールの仕方にまったくもって説明が無いあたりが大いなる突っ込み所であるが、理屈無用なバカバカしさ。そこに爆笑させられた。
そして、今作にも原作者S・リーが最後の方にちょっとだけ登場してくる。相変わらず元気そうで何よりである。
また、エンドクレジットの後におまけ映像が付いているので最後まで席を立たないで見た方が良いだろう。