軽快なカーアクションと個性溢れるキャラが織りなす痛快サスペンス作品。
「ミニミニ大作戦」(2003米)
ジャンルアクション・ジャンルサスペンス
(あらすじ) チャーリー率いる強盗団がベニスで金塊を強奪する。勝利の美酒に酔いしれたのも束の間、仲間の一人スティーヴの裏切りによって金塊が奪われ、チャーリーが師と仰ぐジョンが殺された。1年後、スティーヴの居場所を突き止めたチャーリー達はジョンの娘で金庫破りのプロ、ステラを仲間に入れて奪われた金塊を取り戻そうとする。
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(レビュー) 可愛らしいミニクーパーが大活躍するクライム・アクション作品。69年に製作された同タイトルのリメイク作品である。
最大の見所はミニが活躍するクライマックス・シーンとなろう。しかし、それ以外にも冒頭のボート・チェイスシーンや個性あふれる強盗メンバーの活躍など、多岐に渡ったアクション、サスペンスが用意されており、軽いノリで見れる娯楽作品としては上々の出来栄えである。オリジナル版は未見であるが、今風にスタイリッシュに味付けされている所も良い。
基本的な物語は、強盗チームのリーダー、チャーリーと彼の恩師を殺したかつての仲間スティーヴの対決が軸になっている。そこに恩師の娘ステラが加わることでロマンス要素が加味され、ドラマはクライマックスに向けて軽快に盛り上げられている。
主要3人以外のサブキャラも夫々に個性を発揮していて良かった。爆破のプロ、コンピューターのプロ、ドライバーのプロ、メカのプロといった面々がチームを構成し、チャーリーの戦いを助けていく。
ただ、ドライバーのプロフェッショナルを演じたJ・ステイサムについては少し勿体ない使われ方をしたな‥という感じがした。前半こそ彼のドライバーとしての腕前が過去の回想と共にフィーチャーされていたが、肝心のクライマックス・シーンでは一緒に走るチャーリーとステラの影に隠れてしまった。せっかくドライバーとしての特殊能力を持たされたキャラクターなのだから、ここは他の二人を上回るような天才的なドライビング・テクニックを披露してほしかった。元来、濃ゆいキャラで売っているステイサムであるから、この使い方は実に勿体ない。
そんな濃い面子が揃う中、一番美味しい役だったのはC・セロン演じる紅一点ステラだったような気がする。彼女は金庫破りの名人でドライビング・テクニックも超一流。この作戦の大役を担っている。しかも、父の敵との対決というドラマも配され、勇猛果敢にスティーヴの邸宅に潜入していくなどサスペンス的な見せ場も用意されている。実は、今作で一番目立っていたのは彼女かもしれない。
ところで、ナップスター・ネタは少々しつこい気がしたが、コメディ要素としては中々楽しませてくれた。先日見た
「ソーシャル・ネットワーク」(2010米)でも登場していた。こうして度々ネタにされているという事は、ショーン・ファニングという人物は向こうではよほど嫌われているのだろうか?