伝説のカルトマンガがまさかの実写映画化!
「HK/変態仮面」(2013日)
ジャンルアクション・ジャンルコメディ
(あらすじ) 紅游高校・拳法部員の狂介は、正義感が人一倍強い少年である。ある日、転校生のお嬢様、愛子に一目惚れした彼は、銀行強盗に巻き込まれた彼女を救おうとする。ところが、覆面しようとしたはずが間違って女性用パンティを被ったことで変態仮面に変身してしまった。そして愛子を救った彼は一躍時の人となった。そんな彼の前に学園を我が物にしようとする悪の一味が現れる。狂介は変態仮面になって彼らと戦っていくのだが‥。
楽天レンタルで「HK/変態仮面」を借りよう映画生活ランキング参加中です。よろしければポチッとお願いします!


(レビュー) 90年代前半に「週刊少年ジャンプ」で連載された同名コミックを実写化した作品。
真面目な少年が変態仮面になって悪の組織と戦う姿を笑いとロマンスを絡めて描いている。
あの変態仮面をどう映像化するのか?興味と不安半々で見たが、原作の造形がかなり忠実に再現されていて驚いた。とにかく映像が色々な意味でぶっ飛んでいて凄い。狂介を演じた鈴木亮平は今作のために過酷な肉体改造をしたそうである。そのかいあって変態仮面のビジュアルは見事に再現されている。
また、敵役となる安田顕の振り切ったお下劣演技も相当なもので、ここまでのものを見せられると、正直頭を垂れるしかない。
物語の方は色々と突っ込み所が満載でお世辞にもよく出来ているとは言い難い。例えば、敵組織の野望が中途半端だったり、次々と現れる刺客たちとの戦いを描く中盤の展開がワンパターンで盛り上がりに欠けたりetc.
また、見所となるアクション・シーンは限りなくB級臭がして萎えてしまった。OPタイトルは明らかにS・ライミ監督の「スパイダーマン」シリーズをパロっている。しかし、クオリティ面では到底、本家の足元には遠く及ばない。まぁ、今の日本映画にそこまで要求するのは酷というものだが‥。
であるならば、初めからおふざけ満載のB級バカ映画として作るのも悪くはないのかもしれない。確かにチープな出来ではあったが、あらかじめ割り切って作っているのでそこはそれ‥という感じで見れた。
尚、クライマックスの決戦はギャグの密度がかなり濃厚で大いに笑わせてもらった。もうここだけでも1本のバカ映画としては成功したようなものだろう。ある種ゲテモノ映画とも言える本作。それはこのクライマックスの変態対決に凝縮されていると言っても過言ではない。