映画ありのまま

初めましてorこんにちは。
わりと気ままに映画の感想を(妄想を交えて!)書き綴っています。ぜひ楽しんでってください〜(´ー`)ノ 
(2008.4.15連絡事項)
少しずつですが記事が増えてきたので、50音字で検索出来るように プラグインを設置しました。
とはいっても、まだまだショボイですが‥。ぜひご利用ください。

夫婦善哉

2008.03.20(15:57)
ちょっと古臭いかもしれないが良い作品である。
人情劇が好きな人には堪らないハズ。
夫婦善哉夫婦善哉
(2005/02/25)
森繁久弥、淡島千景 他

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「夫婦善哉」(1955日)星5
ジャンル人間ドラマ・ジャンロマンス
(あらすじ)
 安化粧問屋の長男柳吉は、妻子がいながら売れっ子芸者蝶子と駆け落ちして父親から勘当される。二人は蝶子の両親が営む天ぷら屋の近くに部屋を借りた。ところが、元来怠け者である柳吉は家の財産を宛てにして毎日遊んでばかり。蝶子が身を粉にして稼いだ金を全部飲み代に使ってしまう始末である。さすがの蝶子も頭に来て柳吉を追い出してしまう。しかし、愛する者同士、そう安々とは離れられない。田舎に里帰りしていた妻が死んだという報に落ち込む柳吉を、蝶子は優しくなだめるのだった。そんなある日、父がとうとう跡取として養子を迎えたと聞く。焦った柳吉は父の手前、一芝居打とうと考えるがそれも無に帰してしまう。どん底に叩き落される二人だったが、柳吉は改心。二人で小さな小料理屋を持つ。

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(レビュー)
 甲斐性なしの夫とそれを支える妻。正式な夫婦ではないが二人は強い絆で結ばれている。ユーモアとペーソスが豊穣に詰め込まれた傑作だ。

 柳吉を演じるのは森繁久彌。蝶子を演じるのは淡島千景。それぞれに好演だと思う。怒ったり、すねたり、笑ったり、とぼけたり、じゃれあったり、まるで何年も前から夫婦だったような自然なやり取りを見せる。それが見ていて心地よい。
 とりわけ、森繁久彌の演技が絶妙である。貧乏に喘ぐ庶民の姿を描く場合、ある程度の常套的な展開が考えられるわけだが、本作も例に漏れず。大切な人を失ったり、借金に喘いだり、様々な苦難を乗り越えて彼等は前を見て歩いていく。これは非常に古典的なドラマだが、力が入りすぎてしまうと陳腐に見えてしまうし、かといってクールに描いてしまうと観客の感情移入が難しくなってしまう。要はバランスの取り方が難しい。そこを森繁久彌が肩の力を抜いた演技で、絶妙に作品の舵取りしているのだ。深刻な問題で陰鬱になりがちな場面を、飄々とした表情で見事にすくい上げている。

 ところで、テーマであるところの夫婦関係以外に、この作品ではもう一つ興味深く見れる人間関係があった。それは親子関係である。
 この映画には3つの親子関係が存在する。一つは柳吉と父親、もう一つは蝶子と両親、そして3つめは柳吉と娘の関係。面白いのは、一番目と三番目の親子関係にちょっとした相関性を見出すことが出来るという点だ。
 柳吉は父の元で暮らす娘を取り戻したいのだが、肝心の娘はどっちつかずで柳吉と実家を行ったり来たりしている。痺れを切らした柳吉が一緒に暮らそうと切り出すが、娘はそれをあっけらかんとした表情で袖に振る。親のすねをかじって勘当されてしまった柳吉に娘を取り戻す資格などあろうはずもない。二つの親子関係を重層的に描くことで皮肉を込めているのだろう。シリアスに捉えれば気の毒な話だが、同時に何とも言えないユーモアも感じる。

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