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フラッシュバックメモリーズ

製作サイドの3D表現の狙いは画期的。勇気を貰えるドキュメンタリー映画。
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(2013/08/02)
GOMA & The Jungle Rhythm Section

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「フラッシュバック・メモリーズ」(2012日)star4.gif
ジャンルドキュメンタリー・ジャンル音楽
(あらすじ)
 2009年、交通事故で高次脳機能障害になったディジュリドゥ奏者GOMAの半生を描いたドキュメンタリー映画。

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(レビュー)
 GOMAは木管楽器ディジュリドゥを演奏する日本人男性である。ディジュリドゥの発祥はオーストラリア大陸の先住民アボリジニに始まる。おそらく我々日本人にとっては余り耳慣れない音楽だろう。実際に劇中で演奏されているが、この軽快なリズムとディジュリドゥの低音は何とも言えないトランス感を生み出している。おそらくクラブなどではかなり映える音楽ではないだろうか。
 尚、自分はGOMAについてはこの映画を見るまでは全く知らなかった。

 このドキュメンタリー映画は、そんなGOMAの現在と過去を”ある映像的仕掛け”によって紡いで見せていく。この”ある仕掛け”といのが今作の肝である。後述するが、これはかなり画期的な手法だと思う。

 GOMAの過去は実に波乱に満ちている。彼は10代の頃に単身、オーストラリアへ渡りディジュリドゥに出会った。そして、この楽器に魅了され、言葉も通じない土地で孤軍奮闘、音楽活動を始める。やがて結婚して子供も生まれ、地道な活動が報われてCDが発売される。ライブも世界各地で大盛況を得、このまま順風満帆に行くかに思えた。ところが、ある日不幸が彼を襲う。事故に遭って高次脳機能障害に陥ってしまうのだ。これは脳の損傷によって記憶の断片が失われてしまうという大変厄介な病気である。これによって彼の人生は一変してしまう。

 映画は全編、病気と戦いながら演奏をするGOMAの姿で構成されている。先述した”ある仕掛け”はここで登場してくる。バンドを率いてディジュリドゥを演奏する彼のバックに、これまで歩んできた彼の半生を写した”映像”が流れるのだ。この重層的映像構成は実にドラマチックである。

 尚、今作は3D映画として製作された作品である。これまでは飛び出す映像、奥行きのある映像、つまり視覚に訴える効果を狙った使われ方をしてきたが、今回はそれらとはちょっと違う使われ方をしている。酸いも甘いも味わった「過去」と、事故の後遺症から立ち直ろうと奮起する「現在」。この二つの時代を重ねることで、人間の人生を立体的に見せようという狙いが感じられる。3Dの使い方として、これは中々ユニークな手法だと思った。

 もっとも、自分が今回見たのは2D版だったが‥。果たして3Dだったら、どんなふうに見えたのだろう‥と思うと悔やまれる。

 尚、個人的に最も琴線に触れたシーンは、GOMAが娘の誕生日に自転車をプレゼントするエピソードだった。これはGOMAの日記を元にした一場面であるが、嬉しそうな娘の写真と「神様この記憶だけは消さないでください‥」というGOMAの筆跡が重なり切なくさせられた。
 また。ラストの「自分を信じることから始めよう」という力強いメッセージにも感銘を受けた。言葉だけを聞くと空々しく感じるかもしれないが、彼の半生を見せられた後ではズシンと心に響いてくる。

 また、映像演出的にはそれほど凝ったものは無いが、一部でアニメーションやデジタル処理されている所がある。色々と工夫が凝らされていて面白かった。

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