設定が秀逸なホラー映画。
Happinet(SB)(D) (2015-06-02)
売り上げランキング: 1,153
「キャビン」(2011米)
ジャンルホラー
(あらすじ) 山奥に建つ古ぼけた小さな別荘に男女5人の大学生がバカンスにやって来た。その夜、5人は地下室を発見する。そこで彼らは古いノートを見つけた。それはかつてここに住んでいた殺人鬼が書いた日記だった。そこに書かれていた呪文を読んだことで彼らは土中から蘇ったゾンビたちに襲われることになる。
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(レビュー) ホラー映画マニアならニンマリとくること請け合いな作品である。この手のジャンルにおける”お約束”が色々と入っているので楽しめる。
まず、何と言っても映画の設定が中々秀逸である。
楽しいバカンスを過ごす5人の大学生を謎の組織が監視していて、彼らの目的が”アレ”だったという設定。確かにアメリカではこの手のリアリティ番組は人気だが、まさかホラー映画にそのアイディアを持ってこようとは‥。しかも、この壮大な実験(?)は、アメリカのみならず世界各地で行われているというバカ設定!その中には日本も入っているというから何だか嬉しくなってしまう(笑)
映画は「死霊のはらわた」(1983米)よろしく不気味なロッジで展開される。そこに来た大学生たちが、謎の組織が仕掛けにどんどんハマって行きながら、一人また一人殺されていくという、ホラー映画ではよくある展開である。
ここで面白いのは5人のキャラクターである。ヒロインの”処女”を筆頭に、”戦士”、”学者”、”ビッチ”、”愚か者”という風に、典型的に色分けされている。これはホラー映画ではよく目にするキャラの組み合わせで、それだけでホラーマニアはニンマリするだろう。
また、謎の組織の連中も滑稽で笑える。白衣を着たおっさん達がモニターで殺人ショーを見て狂喜乱舞するという絵図らがズルい。しかも、その中の一人がオスカー俳優R・ジェンキンスだというから更に笑えてしまう。尚、半魚人にこだわるスタッフの顛末は洒落が効いてて良かった。
後半に行くに連れて、徐々に組織の正体が明らかにされ、学生たちの危機もスケールアップしていく。ハイテンション&スピーディーな展開で楽しめた。
ただし、終盤のオチについては残念ながらノレなかった。というのも、ここまで来てしまうと流石にあきれるしかない。確かにバカ映画ではあるのだが、まさかここまで規模が大きくなってしまうと、リアリティが無くなってしまう。当初のリアリティ・ショーのような良さが失われてしまったという印象である。