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ゴースト・オブ・マーズ

火星を舞台にしたSFアクション作品。カーペンターらしいB級臭がたまらない。
ゴースト・オブ・マーズ [Blu-ray]
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「ゴースト・オブ・マーズ」(2001米)星3
ジャンルSF・ジャンルアクション・ジャンルホラー
(あらすじ)
 西暦2176年。人類は火星に植民地を築き豊富にある天然資源を採掘していた。火星警察のメラニー警部補は、鉱山町シャイニングの刑務所に収監されている囚人ウイリアムズを護送する任務を負う。しかし、到着してみると町の人々は無残に殺され、生き残っていたのは牢獄にいるウイリアムズを含む数人の犯罪者だけだった。彼らは町を全滅させた謎の存在と対決していく。

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(レビュー)
 鬼才J・カーペンターが撮ったSFバイオレンス作品。

 火星にはゴーストが居ついていた‥という設定から、おどろおどろしいホラー映画を想像したが、案外痛快なアクション映画になっていた。カーペンターらしいB級然とした作りは相変わらずで、氏のファンであれば突っ込みを入れながら中々楽しめる作品ではないかと思う。

 正直、物語は大して新味はない。氏の「要塞警察」(1976米)と「遊星からの物体X」(1982米)を足して2で割ったようなストーリーである。確かに魅力的な素材は揃っているが、上記の傑作群と比べると作りが中途半端で物足りない。
 ただ、SFと西部劇を掛け合わせたシチュエーション、テイストは今回の新味かと思う。火星のゴーストは明らかにアメリカ先住民のメタファーであり、それを追放しようとする地球人が痛いしっぺ返しを食らう‥というのも皮肉が効いたドラマである。

 あるいは、穿って見れば、天然資源を独り占めする地球人に現代の超大国のエゴみたいなものを見る事も可能である。いずれにせよ、今回も脚本をカーペンター本人が書いているが、かなり鋭い風刺を忍ばせていることは間違いない。

 また、今回のストーリーは、ゴーストとの戦いから帰還したメラニーが警察本部に報告する、という回想形式で綴られている。この入れ子構造もドラマのミソである。メラニーの話をまるっきり信じていなかった警察本部のお偉いさんが、最後にエライ目にあう。中々ブラックなオチで面白かった。できれば最後にそれを具体的に見せるような描写があれば、尚良かったと思う。

 アクションシーンは敢えて細かくカットを割らないで、全体像を俯瞰で捉える演出がとられている。見ようによっては迫力不足とも言えるが、これも昔ながらの西部劇タッチと言えるかもしれない。
 CGに極力頼らないアクションも大変古風だ。火星を走る列車も敢えてCGではなくミニチュアを走らせて撮影している。合成が丸分かりだったりするのはご愛嬌(笑)。今時これはないだろうというチープさも、B級映画らしくて良い。見ていて何だかほのぼのとしてしまった。

 カーペンターは今回、音楽も担当している。彼は時々自身の作品で音楽も手掛けるが、今回はほぼハードなメタルサウンドが流れている。これが作品のパワーに繋がっていると思った。そう言えば、敵のゴーストの親分も見た目は何となくブラック・メタル風な造形で面白かった。余り強くないというのが難点だが‥。

 キャストは中々の曲者が揃っている。囚人たちのリーダー、ウィリアムズにラッパーでもある黒人俳優I・キューブ。メラニーの上官にブラック・ムービーのアイコン、P・グリア。メラニーの同僚に、まだピンで主演を張る前のJ・ステイサムが扮している。夫々にアクの強い演技をしているので、それだけですでにキャラクターが立っている。特に、I・キューブが最後に見せる表情が抜群に格好良かった。見た目は太ったオッサンなのに何という男前!これだけでこの映画はカタルシスが10パーセント増しである。
[ 2015/10/29 00:40 ] ジャンルアクション | TB(0) | CM(0)

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