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胡同のひまわり

父子の愛憎をドラマチックに綴った作品。
ストーリーの凡庸さとは裏腹に、そのスケール感から中々見応えがあった。
胡同のひまわり胡同のひまわり
(2006/12/22)
スン・ハイイン、アン・チェン 他

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「胡同(フートン)のひまわり」(2005中国)星4
ジャンル人間ドラマ
(あらすじ)
 1976年、小学生の向陽は母と二人で暮らしていた。文化大革命で強制労働を強いられていた父が数年ぶりに帰ってくる。ぎこちないながらもコミュニケーションを図る父子。しかし、厳格な父は向陽に一切の自由を許さず、自ら進んだ画家の道を強要するようになる。そのため向陽は父に反発を強めていった。大地震、毛沢東の死、自由化の波‥。時は流れ、美術生になった向陽は初めての恋をする。ところが、絵の勉強の邪魔になると、父が二人の関係を引き裂き‥。
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(レビュー)
 共に画家の道を歩んだ父子の葛藤を中国近代史の中に描いた感動作品。

 自分の夢をスパルタ教育で向陽に託す父。幼い頃から一切の自由を許されなかった向陽は20数年間、父への憎しみを増幅させていく。果たして、2人に分かり合える日がやって来るのか‥というのがこの映画のクライマックスとなる。
 至極オーソドックス且つ一本調子なストーリーだが、父子の葛藤の歴史は、文革、開放政策、共産主義の崩壊といった中国激動の歴史と符合し、大河ドラマのような見応えがあった。

 「符号」と書いたが、この父子には新旧世代の隔絶、社会変遷のメタファーがきちんと込められている。
 父=切り捨てられる地方=旧体制
 子=近代化する都市=新体制
といった具合にだ。
 この父子関係は中国の歴史を探る上でも興味深く見れる構造になっている。

 そして、この構造から見えてくるものは人間の成長、国家としての成長というテーマだ。
 思想、主義をがなり立てているだけでは国も人も進歩しない。相手を理解し享受する度量を持って初めて成熟した人間、社会になるのではないだろうか。このドラマからそんなメッセージが読み取れた。

 尚、剛直なドラマの中にあって、父と隣に住む因縁の間柄、劉さんとのコミュニケーションは中々味があってしみじみとさせられた。シンプルで濃い味系の料理ばかりを食べると、時には口直しに違った味を楽しみたくなる。父と劉さんのエピソードが正にそれであり、隠し味のような役割を果たしている。
[ 2008/04/29 19:01 ] ジャンル人間ドラマ | TB(0) | CM(0)

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