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バイオハザード:ザ・ファイナル

シリーズ最終章!
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「バイオハザード:ザ・ファイナル」(2016米)星3
ジャンルSF・ジャンルアクション・ジャンルホラー
(あらすじ)
 T-ウイルスの拡散により人類はついに滅亡の危機に瀕していた。アンデッドと幾多の戦いを乗り越えてきたアリスは、全ての元凶であるラクーンシティを目指す。そんな彼女にアンブレラ社の人工知能レッドクイーンが語り掛ける。T-ウイルスを死滅させる薬剤が地下の研究施設にあるというのだ。早速、アリスはモンスターが蠢くアンブレラ社へと乗り込んでいく。

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(レビュー)
 日本のカプコンが製作したゲームソフト「バイオハザード」をモチーフにして作られた実写映画シリーズ第6弾にして最終章。

 このシリーズは、監督のポール・W・S・アンダーソンが妻で主演のミラ・ジョヴォヴィッチと共に、約15年にわたって作り上げてきた一大長編シリーズである。ポールは途中で監督を降りていた時期もあるが、基本的には彼が全ての脚本を務めシリーズ全体をコントロールしてきた。

 しかしながら、原作であるゲームから派生した映画版とはいえ、オリジナルのアイディアを余りにも持ち込んだためにストーリーが枝葉のように分かれてしまい、ストーリーの”まとまり”感は余り無い。更に、ゲーム版の「バイオハザード」も人気ソフトだけあって様々なキャラクターのサイド・ストーリーが乱立しており、映画版はそれらも吸収したため、更に全体の構成がチグハグになってしまった。作り手側は初めから連作物としての面白さを放棄しており、正直なところストーリーとしての求心力は壊滅的に乏しいと言わざるを得ない。

 例えば、今回の最終章は前作までの流れがまるで無かったのような始まり方をしている。普通であれば、前作の伏線をきちんと回収するなどすべきところを、完全に切り落として始まるのだ。このようなことをされてしまっては、連作物としての面白味を見出せという方が無理な話である。本シリーズは、第1作と第2作を除けば、大体このような形式で作られているので、夫々単品として楽しむしかない。

 では、そんな破綻しまくった本シリーズ。何が人気でここまで作られてきたのかと言うと、それはずばり主演のミラ・ジョヴォヴィッチの身体を張ったアクション。これに尽きるのではないかと思う。

 現に、この最終章も彼女を中心としたアクション・シーンのつるべ打ちで、これには確かに魅せられる。アクロバティックなアクションとスタイリッシュな映像のコンボは、まるでミラのPVと言わんばかりの痛快さで、何も考えずに楽しむことが出来る。
 また、アクションのアイディアも中々凝っていて、例えば今回は”格闘予測ソフト”の見せ方が中々ユニークだった。

 ただし、いかんせんポール・W・S・アンダーソン監督のアクション演出はカットが細かい上にアップを多用するので、時々何をしているのか分かりづらい所がある。変な言い方かもしれないが、観客にここまで動体視力を強要する映画というのも珍しい…。
 第1作の時にはそのようなことは余り無かったのだが、シリーズを追うごとにその演出が横溢するので、せっかくミラが体を張ったアクションをしても魅力は半減である。ミラももう40代である。さすがに第1作の時のような体力があるとは思えず、まさかカットを細かく割ってごまかしているのでは‥などと穿った見方もしてしまった。

 ストーリー的には、一応の完結を見せているのでご安心を。アリスの出生の秘密はシリーズ通してのテーマであり、かなり強引ではあるがオチはつけられている。第1作から観続けていた身としては感慨深いものがあった。

 もっとも、その後のどんでん返しには声を出してしまったが‥。アレを見てしまうと、まだスピンオフでも作る気じゃ‥と勘ぐってしまう。エンドロール後のセリフにもそんな臭いが感じられた。

 とはいえ、ミラ自身は公式に続編の出演を否定しているし、自身も他にも色々な役を演じてみたいという気持ちもあろう。とりあえずここで一区切り‥ということは間違いないと思う。

 尚、本作に登場する人工知能レッドクイーンは、ポールとミラの実娘が演じている。こちらも毎回キャストが変わるので統一感も何もあったものではないのだが、見てみると確かにミラによく似ている。彼女も今後、母と共に女優業の道を歩むのだろうか?だとすれば、10年後くらいに彼女を主演にシリーズ復活…なんていうのもありえるかもしれない?
[ 2017/01/16 23:01 ] ジャンルアクション | TB(0) | CM(0)

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