映画ありのまま

こんにちはorはじめまして、ありのと申します。 ここは見た映画について気ままにレビューを垂れ流すブログです。

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ

2017.06.10(01:58)
イタリア発のダークヒーロー映画。日本のロボットアニメを題材にしている所が面白い。
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「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」(2015伊)星3
ジャンルSF・ジャンルアクション
(あらすじ)
 テロが多発するローマ。チンピラのエンツォは、警察に追われた先で放射能を浴びて超人的なパワーを手に入れる。その力を使って早速、強盗をするエンツォ。その光景を捉えた監視カメラの映像が世に出て、彼は一躍時の人となる。そんなある日、麻薬密売の仕事をしている最中に唯一の友であるセルジョを亡くしてしまう。エンツォは天涯孤独になった彼の娘アレッシアを預かることになってしまうのだが‥。

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(レビュー)
 1970年代に日本で放送されたSFロボットアニメ「鋼鉄ジーグ」にインスパイアされて作られたダーク・ヒーロー映画。

 自分は知らなかったのだが、イタリアでは過去に「鋼鉄ジーグ」が放映され、その時には子供たちの間で大人気だったということである。現在ではそれを見て育った大人達がたくさんいて、今もってカルト的な人気を博しているそうである。

 日本のアニメが海外で熱狂的に支持されていることは広く知られているが、実際にこういう形で映画が作られたということは異例ではないだろうか?確かに原作をそのまま実写映像化したパターンはこれまでにもあった。しかし、本作は原作を元にした、言わば二次創作的な映画である。

 昨今、日本ではマンガやアニメを原作にした邦画がたくさん作られている。しかし、こうした二次創作的な映画は中々お目にかからない。過去に「電人ザボーガー」(2010日)という作品があったが、あれなどはオリジナルにアフター・スートリーを追加することで、上手く原作オマージュな二次創作映画として完成されていた。

 しかし、基本的にこういう形で映画を製作することは、現代の日本では企画的に難しいだろう。何故なら原作のイメージから逸脱するとしてファンから反発を買う可能性があるからである。それを恐れてどうしても作り手側は原作に忠実に作ることを一番に考えてしまう。

 本作は遠く離れたイタリアという国で作られた映画である。だからこうした二次創作的な作品を作ることが出来たのだと思う。ある意味では非常に挑戦的な作品と言える。まずはこの目の付け所が大変秀逸だと思った。

 物語は、いわゆるダーク・ヒーロー物として実に常套に作られていると思った。悪人だった主人公が愛に触れることで正義のヒーローに目覚めていく‥というストーリーである。

 ただ、本作はエンツォの心を変える、きっかけがとてもユニークでそこが面白い。
 彼の改心を促すのは、友人の娘で「鋼鉄ジーグ」のファンというアレッシアという少女である。彼女は母の死のショックから妄想の世界に生きるようになり、「鋼鉄ジーグ」のDVDを肌身離す持ち歩く憐れな少女である。彼女にとって唯一の楽しみは「鋼鉄ジーグ」を見ること。そんな彼女がギャングに命を狙われ、そこをエンツォに助けられる。そこから彼女はエンツォに「鋼鉄ジーグ」のヒーロー、シバヒロシを重ねて見て慕っていくようになる。やがて、エンツォは純粋な彼女の愛を知ることで次第に正義の心に目覚めていく。

 物語は、エンツォとアレッシアの関係を描くストーリーの他に、エンツォの敵役となるマフィアの首領ジンガロのドラマも並行して語られる。
 彼は過去にテレビショーに出演したことがあるナルシストで、いわゆる青臭い中二病気質を引きずって生きるボンクラである。子分達から完全にバカにされており、エンツォの悪行が写ったネットの動画を見て、自分はもっと大きな悪事を働いて有名になってやるぞ!と粋がる。ある意味では、彼もアレッシア同様、現実と幻想の境界を見失った憐れな青年なのかもしれない。そんな彼が最後にエンツォと激しいバトルを繰り広げる。彼のエピソードを追いすぎるあまりドラマが分散してしまった感はあるが、そこはそれ。中々面白い悪役だと思った。

 見所となるアクションシーンはそれほど派手ではないものの、マーベルやDCのようなアメコミ映画にはない、良い意味での手作り感があって中々楽しめた。クライマックスのタイムリミット演出も上手くサスペンスを盛り上げている。

 尚、個人的に一番グッと来たシーンは、エンツォが自動車事故から少女を救い出すシーンだった。そこからの”名乗り”は、まさに正義のヒーローここにあり!と思わず叫びたくなるような場面となっている。実に格好良かった。

 物語的には色々と突っ込み所があるし、拾いきれていない伏線、説明不足などがあり、通して見ると決して完成度が高いと言うわけではない。しかし、こういうヒーローを自分たちは待っていたんだ、という作り手側の意気込みは十分に伝わってきたし、昨今のアメコミ全盛の風潮にちょっとした変化球を投げ込んできた意義は大きいように思う。中々の好編である。

 尚、劇中に登場する映画のタイトルが日本語でクレジットされていたのには驚いた。どうやら向こうのポスターにも日本語が表記されているらしく、このあたりの日本に対するリスペクトには好感が持てる。監督は「鋼鉄ジーグ」のファンを自称しているらしい。やはり好きならここまでしてくれないと。

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