バイオハザードのフルCGアニメ第3弾。

「バイオハザード:ヴェンデッタ」(2017日)
ジャンルアニメ・ジャンルアクション・ジャンルSF
(あらすじ) 対バイオテロ組織BSAAのクリスは、武器商人グレン・アリアスのテロ計画を阻止せんと敵のアジトに潜入するが、あと一歩のところで取り逃してしまう。一方、元ラクーン市警の特殊部隊S.T.A.R.S.の一員だったレベッカは、現在は大学教授として新型ウィルスの研究をしていた。ウィルスの治療薬の開発に成功したその時、グレンが差し向けたアンデッドたちに命を狙われる。
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(レビュー) 人気ホラーゲームをフル3DCGで映像化したアニメーション作品。
これまでに
「バイオハザード デイジェネレーション」(2008日)と「バイオハザード ダムネーション」(2012日)の2作品が作られた。本作はそれらに続く第3弾となる。
ただ、今回は前2作からスタッフが大幅に変わっており、その意味でも新たに仕切り直しといった感じの作品になっている。
注目すべきは、エグゼブティブプロデューサに清水崇が参加していることであろう。清水崇と言えば「呪怨」シリーズの監督であり、ハリウッドでもリメイクをヒットさせた俊英である。その彼が参加しているということは、ホラーテイストが強調された作りになっているのだろう‥と期待した。
しかしながら、ホラーっぽいのはアバンタイトルのシーンのみで、あとは前2作同様。アクション主体な作りになっている。少し肩透かしを食らった感じがした。
とはいえ、アクション自体は大変小気味よく、映像演出もスピーディーで見てて飽きなかった。クリスやレオンといったシリーズではお馴染みの面々の華麗な”タテ”は、これぞアニメならではのケレンミ、実写では到底不可能なカタルシスを味あわせてくれる。ガンフーを取り入れた所も面白い。
但し、流石にレオンのバイクアクションはどうかと思ったが‥(苦笑)。
監督は辻本貴則。これまでの作品は未見であるが、フィルモグラフィーを調べた限りアクションを得意とする監督のようだ。おそらく今回もそこには相当力を入れているのだろう。アニメは今回が初演出だが、実写でもこれくらいのセンスを発揮できれば日本のアクション映画もかなり変わるのではないだろうか?そのためには、アクションを演じれる俳優が必携であるが‥。
また、映像表現も前2作に比べて格段にレベルアップしている。CGはより精巧緻密になっていて見応えがあった。但し、光の加減の問題なのか、レオンの髪の色が場面によって違っていたのはちょっと突っ込みを入れたくなる部分であった。
一方、ストーリーはいたってシンプルで難しいことを考えずに追いかけることができた。欲を言えば、展開にもう少し捻りが欲しいか‥。どうしてもアクション主体なシナリオなため余り手の込んだ話には出来ないでしまっている。全体の尺が90分強なので、この辺りは致し方なしか‥。