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映画ありのまま

こんにちはorはじめまして、ありのと申します。 ここは見た映画について気ままにレビューを垂れ流すブログです。

ライトシップ

2018.02.13(01:37)
緊迫感が持続する深みのあるサスペンスドラマ。

「ライトシップ」(1985米)star4.gif
ジャンルサスペンス
(あらすじ)
 湾岸警備隊の灯台船の船長をしているミラーは、非行に走る息子アレックスを乗せて出港した。ある日、エンジントラブルで漂流する1隻のボートを発見する。乗っていたのはキザな中年男キャスパリーと二人の男たちだった。実は、彼らは凶悪な強盗犯だった。灯台船は彼らに乗っ取られてしまう。

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(レビュー)
 夜の海を照らす灯台船を舞台にしたサスペンス作品。

 善良な船長と彼の息子、船員たちと、そこに乗り込んできた強盗犯の息詰まる攻防をスリリングに描いた秀作である。

 監督はポーランド映画界の鬼才イエジー・スコリモフスキ。基本的に彼はポーランド資本で映画を撮っている監督であるが、今回はアメリカの資本でアメリカの俳優を起用して作られた作品である。どういう経緯で彼が監督することになったのか分からないが、後に彼はT・バートン監督の「マーズ・アタック!」(1996米)や「アベンジャーズ」(2012米)といった大作にもチョイ役で出演しているので、この起用は決して不思議と言うわけではない。また、「エッセンシャル・キリング」(2010ポーランドノルウェーアイルランドハンガリー)ではアメリカ人の俳優V・ギャロを主演に起用しているし、アメリカ映画界とは色々と縁がある人物である。

 ただ、本作には原作小説がある(未読)。ドイツの作家が書いた小説らしく、今回映画化するにあたって物語の舞台は北海からアメリカのノーフォークに変更されているということだ。おそらくだが、プロデューサー陣は原作のテイストを重視したのではないだろうか。
 仮にこれをアメリカ人の監督が撮ったとしたら、アクションで盛り上げるようなエンタテインメント作品になっていたかもしれない。それはそれで、いかにもアメリカ映画らしくて良いのだが、しかし製作陣はそうはしたくなかった。親子の情愛といった人間ドラマ的要素を併せ持った作品にしたかったのだと思う。

 結果的にスコリモフスキの起用は見事に当たり、本作はピリピリとした空気感に包まれた重苦しい作品になっている。しかも、父子の確執といったテーマも明確に浮き彫りにされ、いわゆる単純明快な娯楽作品ではなく一定の深みを持った作品になった。

 シナリオもコンパクトにまとめられていてよく出来ていると思った。
 アバンタイトルからドラマへの求心力が高く、そこからすぐさま出港となり灯台船を舞台にしたスリリングな心理戦に突入する。ダラダラとした前置き無しに本題に突入するのが潔い。

 難破船に乗った強盗犯、乗務員の造形もシンプルで見やすく、更にはアレックスを軸にした実父ミラーと強盗犯のリーダー、キャスパリ―を巡る対立ドラマも非常に面白く見ることが出来た。

 キャストの好演も見逃せない。アレックスの心を掌握していくキャスパリーを名優ロバート・デュヴァルが好演している。一癖も二癖も持ったいかがわしい人物を時に嫌らしく、時にユーモラスに演じている。

 彼と対峙するミラー役のクラウス・マリア・ブランダウアーも良い。彼はイシュトヴァン・サボー監督の「メフィスト」(1981西独ハンガリー)と「ハヌッセン」(1988西独ハンガリー)で国際的に有名になった名優である。こちらもデュヴァルに負けず劣らずの力演を披露している。
 本作はこの二人の演技合戦が一つの大きな見所となっている。

 他に、今作では船の乗務員とキャスパリ―の手下の衝突ドラマも描かれている。こちらも上手くメインのドラマに絡めていると思った。

 また、クライマックスの意外な顛末も良かった。はっきり言うとアメリカ映画らしくないバッドエンドなのだが、これが<正解>という気もした。アレックスにとってみれば非常に悲しい結末であるが、少年の心の成長ということを考えた場合、地に足の着いたエンディングでしっくりと来る。
 そして、灯台船が何を象徴するものだったのか?そこについても色々と考えさせられる。

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