ついにシリーズ完結!
「シャークネード ラスト・チェーンソー」(2018米)
ジャンルアクション・ジャンルコメディ・ジャンルSF
(あらすじ) シャークネードから世界を救った英雄フィンは、全ての元凶を絶つべく太古の地球へと旅立った。ところが、息子のギルが竜巻に巻き込まれて別次元に飛ばされてしまう。フィンはギルを取り戻すべく仲間と共に時空の旅を始めるのだが…。
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(レビュー) サメ映画の人気シリーズ第6弾にして最終章。
今回もお馴染みの面々がサメを相手にバカバカしい戦いを繰り広げている。シリーズを追うごとにスケールが大きくなってきた本作だが、今回はとうとう時代を超えて太古の恐竜時代、中世時代、アメリカ独立戦争時代、70年代でサメと戦っていく。
基本的にストーリーはあってなきがごとしで、ひたすら一本調子で余り面白くはない。しかし、このシリーズはそこが問題ではない。一々突っ込みを入れたくなるような小ネタが楽しければそれでいいのだ。その点で言えば今回も期待を裏切らない内容になっている。
ただし、明らかにブラックジョークはかなり減った気がする。下品なギャグも大人しくなっているし、かつてのB級感、エクストリーム感が失われてしまったのは残念だった。確かに画面の派手さはパワーアップしているが、全体的にはやや毒っ気が足りない。
また、ここまでシリーズが続くと流石にネタ切れ感も漂う。息子のギルを竜巻から救う展開は前作と同じだし、キャラが簡単に生き返るのも苦し紛れな展開でいただけない。
とはいえ、今回は一つだけ新しい趣向が施されており、そこは意外にも感動してしまった。
それは時代を彷徨うフィンが両親と出会うシーンである。両親はまだ結婚する前なのでフィンを見ても誰だか分からない。しかし、フィンの方は当然二人を知っている。この再会は何気にウェット感が漂い、これまでのバカバカしさ一辺倒だった本作にあっては異色のシーンとなっている。
シリーズを通して語られるテーマ、フィンと家族の絆の再生は、このシーンに集約されていると言っても過言ではないように思う。不覚にもしみじみとしてしまった。