鷹の爪団がDCとまさかのコラボ!
「DCスーパーヒーローズVS鷹の爪団」(2017日)
ジャンルアニメ・ジャンルコメディ
(あらすじ) ジョーカー率いるヴィランたちが鷹の爪団が持っている秘密兵器を狙って日本にやってくる。危機を察知したジャスティス・リーグの面々も東京に集結し鷹の爪団と合流した。しかし、そこにバットマンの姿はなかった。彼は自宅に引きこもってアニメを作っていたのである。バットマンがいなくてはジョーカーたちには勝てない。鷹の爪団たちはバットマンを説得に向かうのだが…。
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(レビュー) 人気フラッシュアニメ「秘密結社鷹の爪」の映画版。
お馴染みの面々に加え今回はあのDCコミックのヒーローたちも登場して大騒動を繰り広げている。毎回予算が少ないと自虐ネタで笑いを取る本シリーズであるが、今回はどこにそんな予算があるのか?というくらい豪華なコラボである。
実際、要所のアクションシーンはこれまで見たこともないハイクオリティで作画されているし、声優陣に山田孝之や安田顕といった人気俳優を起用しており、これまで以上に予算がかかっていることは間違いない。
とはいえ、テイストや作りは毎度おなじみのチープさである。いつもの脱力テイストは健在で今回も安心して(?)楽しめる鷹の爪団となっている。
以前紹介した劇場版第2作
「秘密結社 鷹の爪 THE MOVIEⅡ~私を愛した黒烏龍茶~」(2008日)でも出てきたバジェットゲージが今回も画面の端に常設され、少ない製作費が無情にも目減りしていく様がはっきりと表示される。ジャスティス・リーグのヒーローたちが物凄い作画クオリティでアクションを繰り広げると、一気にゲージが減っていく。そうなると予算を維持するために途端に作画クオリティが酷いことになる。まるで子供のラクガキのような総統に成り下がってしまい、もはや話の進行もままならない状態になり、ある意味でこれもサスペンスフルと言えなくもないか?
ただ、DCのスーパーヒーローを前にしても、何だかんだと言って鷹の爪団が良い所を持って行くのは流石に主役の意地である。
これまでのシリーズを観てきた人なら今回も十分に楽しめるだろう。また、アメコミを知っていると色々と笑えるネタが転がっているので、その意味では一粒で二度美味しい作品とも言える。