孤高のアウトローの生き様をスタイリッシュに活写したシリーズ第2弾!
「ジョン・ウィック:チャプター2」(2017米)
ジャンルアクション
(あらすじ) ロシアン・マフィア相手に壮絶な復讐を成し遂げた伝説の殺し屋ジョン・ウィックの元に、今度はイタリアン・マフィアのサンティーノから殺しの依頼が舞い込む。ジョンはサンティーノと交わした血の契約を反故にはできず、渋々これを引き受けることにするのだが…。
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(レビュー) 主演のキアヌ・リーヴスの魅力が炸裂した快作
「ジョン・ウィック」(2014米カナダ中)の続編。
前作の直後から始まるので、一応前作を観てからの鑑賞がベターである。設定やキャラ紹介の説明が一切ないないままストーリーが進行するので初見さんは注意が必要である。
前作は予想以上のヒットを飛ばしこうしてシリーズ化されたわけだが、今回は前作を上回る興収をあげ、完全にキアヌ・リーヴスの当たり役となった感がある。尚、第3作もさらなる大ヒットを記録している。
見所は何と言っても派手なアクションシーンである。難しいことを考えず単純にジョンの華麗な格闘&銃撃術に酔いしれるという見方で良いと思う。アクション自体は前作以上にゴージャス&ボリューミーにパワーアップされている。
特に、中盤の女マフィアのボスの暗殺シーンは必見だ。大きなコンサートホールを舞台にした派手な銃撃戦で、この舞台装置が中々凝っている。観た感じでは自然の荒野にセットを作って撮影しているように見えるのだが、このスケール感は中々のものである。
他にも、ニューヨークの街全体を舞台にした殺し屋たちとジョンの戦い、冒頭のカーアクション等、見所が尽きない。
登場する殺し屋たちのキャラも前作同様、戯画に徹しており飽きさせない。中でも手話の女殺し屋は良い味を出していた。
また、所々にユーモアも含んでおり、ホテルのフロントマンとジョンの飼い犬の奇妙な組み合わせにはクスリとさせられた。武器マーケットの売買シーンもユーモラスである。
正直、ジョンが余りにも不死身な処刑マシーンと化しているため、ハラハラドキドキといったサスペンスは皆無であるが、ここまで戯画的に描写されるとそれはそれで観る方としても割り切りができる。むしろ完全無敵に徹したというところで痛快ですらある。