「リバース」(1997米)
ジャンルSF・ジャンルサスペンス・ジャンルアクション
(あらすじ) 女性刑事カレンは、テキサスの砂漠で車がクラッシュして途方に暮れていた。しばらくすると1台の車が通りかかり、同乗させてもらう。車を運転するフランクとレイアンの夫婦は仲睦まじく見えたが、その道中でレイアンが浮気していることが発覚する。逆上したフランクは彼女を殺害してしまう。
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(レビュー) タイムマシーンで過去に戻った女性刑事の奔走をスタイリッシュな映像で描いたSFサスペンス作品。
タイムマシーンの研究所のしょぼさや、登場人物の少なさなど、明らかに低予算だということが丸わかりだが、アイディア勝負の小品として見れば十分に満足できる作品だと思う。
逆に、話を大きく膨らませなかったことで、作品自体はコンパクトにまとめることに成功している。
カー・アクションや銃撃戦等の映像的迫力も十分あるし、どんどんドツボにハマっていく皮肉的なユーモアも中々に楽しめた。
カレンは殺人鬼フランクと対峙するために、タイムマシンで20分前に戻って、彼の殺害を阻止しようとする。しかし、ことはそう上手く運ばない。逆に被害が拡大してしまい、仕方なくカレンは更にそれ以前に戻って過去をもう一度やり直そうとする。
人間は誰しも過去を悔い、もう一度やり直したい…と思うことがある。しかし、実際に戻れたとしても、そう都合よく自分の思うようには過去を書き換えることなどできない。そういう意味では、本作は非常に現実主義な作品になっている。
難は、タイムリープの瞬間にカメラがグルグル回るというチープな演出だろうか…。古い作品ならまだしも、この時代にこの演出はないだろう。他は良いのに、ここだけ何故か飛びぬけて陳腐である。