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ゴジラvsコング

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「ゴジラvsコング」(2021米)星3
ジャンルSF・ジャンルアクション
(あらすじ)
 ハイテク企業エイペックス社がゴジラに襲撃される。社長のウォルターは特務機関モナークやネイサン・リンド博士らに協力を仰ぎ、ゴジラに対抗するプロジェクトを進めていく。一方、人類に捕らわれたコングは巨大なドームに幽閉されながら髑髏島の戦いで生存した少女ジアとだけ心を通わせていた。そこにウォルターの指令を受けたネイサンがやって来る。

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(レビュー)
 「GODZILLA ゴジラ」(2014米)から始まったモンスター・バースの最新作。このシリーズは途中で「キングコング:髑髏島の巨神」(2017米)を挟み全部で3作品作られてきた。今回はキングコングとゴジラが満を持して相まみえるという内容で、これまでのシリーズの総決算的な意味合いを持っている。

 尚、これまでのシリーズを観ていないと今回の物語を完全に把握するのは難しいだろう。特に前作「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」(2019米)から引き続き登場するキャラクターがいるので、最低でも前作を観てから鑑賞することをお勧めする。

 ただ、これまでの作品もそうなのだが、今回もお世辞にも脚本がよく出来ているとは言い難い。かなり乱暴でご都合主義な展開が目立ち、中には前作からの伏線がまるで無かったかのような扱いで物語は進行する。そのあたりを一々考えながら観てしまうと、不満に思ってしまう人がいるだろう。

 例えば、本作から新たに登場する小栗旬演じる芹沢漣は前作で殉死した芹沢猪四郎博士の息子という設定である。しかし、本編ではそのことについて何ら触れられていない。やりようによってはドラマチックな展開を盛り込めると思うのだが、敢えてそうした背景はぼかされてしまっている。おそらく編集でかなりカットされているのではないか、と想像する。

 元々このシリーズは、こうした人間サイドのドラマが”なおざり”にされがちだった。主役は怪獣だからという免罪符で自分もそのあたりは目を瞑ってきたのだが、今回は以前にもまして空疎でシンプルに統合されている。もはやここまでくると作り手側も割り切ってやっているとしか言いようがない。

 逆に考えれば、この削ぎ落し方は潔いとも言える。所詮はエンタメであるのだから、とことんシンプルに怪獣バトルに徹するのは決して間違った方法ではない。むしろ純粋に怪獣同士のバトルを見るという観点からすれば、本作は素直に楽しめる作品なのではないだろうか。なぜならゴジラとコングの戦いに邪魔になるような人間ドラマは一切ないからである。

 見所は何と言ってもアクション・シーンである。ゴジラとコングは複数回対戦するが、いずれも迫力のあるCGでタップリと描かれるので大変見応えがあった。クライマックスではそこに第三のモンスターが加わり更に激しい戦いを繰り広げていくようになる。予想通りの展開ではあるが、ツボを押さえた作りは悪くない。

 ところでこの二大巨頭の顔合わせは、ここ日本ですでに実現されている。1962年に東宝が製作した「キングコング対ゴジラ」(1962日)がそれである。こちらは日本のお家芸”着ぐるみ”特撮で全体的にコメディ色が強いのが特徴だった。
 両作品見比べてみるも一興かもしれない。
[ 2021/08/02 21:04 ] ジャンルアクション | TB(0) | CM(0)

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