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トニー滝谷

これは通好み映画だと思う。
料理で言えばあっさり系。大変地味だが、地味さなりの美味さがある。
トニー滝谷 プレミアム・エディショントニー滝谷 プレミアム・エディション
(2005/09/22)
イッセー尾形、宮沢りえ 他

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「トニー滝谷」(2004日)星4
ジャンル人間ドラマ・ジャンルロマンス
(あらすじ)
 トニー滝谷は生まれてすぐに母を亡くし、ジャズミュージシャンの父に育てられた。父は留守がちで彼は常に孤独を感じていた。成人後、イラストレーターとして成功したトニーは、クライアント先の英子に一目惚れし結婚する。英子は病的なほどの買い物依存症だったが、どんなに散財してもトニーの愛は少しも変わらなかった。しかし、ある日そんな幸せな生活が突然壊れてしまう。
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(レビュー)
 「トニー滝谷」という風変わりな名前の男の孤独な人生を静謐なタッチで綴った中編作品。

 この映画は、淡々としたナレーションが人物の感情や状況を解説し、映像がその”行間”を埋め尽くすことで構成されている。ちょっとポエティックなテイストが加わり、作品自体は非常に味わい深く作られている。

 監督は市川準。元々CM出身の監督だけあって、キャッチーな映像はお手の物であるが、今回はトニーの孤独を計算され尽くされた美しい映像に乗せて綴っている。
 例えば、被写界深度を浅くすることでトニーと背景の奥行き、乖離を表現した構図は、世間と隔絶して生きる彼の孤独感を見事に捉えていると思う。
 また、ほぼ無菌状態を思わせる整然とした邸宅風景は人間味、現実感が薄く、英子との恋愛の虚ろさを表現している。
 映像による”感情の行間”表現とでも言うべきか、それを終始貫き通した所は見事だと思った。

 ただし、若干気になる点もあった。作品全体に被さるナレーションの発信者に統一感がない。基本的には天の声となっているが、時々登場人物達にナレーションを語らせてしまっているのはいただけない。これにはやや違和感を覚えてしまった。

 それにしても、ここで描かれるトニーの孤独は悲しすぎる。愛に見放された男がそれでも愛を求めてやまない所に、人は一人では生きていけないというメッセージが読み取れ切なくさせられた。
[ 2008/02/11 21:51 ] ジャンル人間ドラマ | TB(0) | CM(0)

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