映画ありのまま
初めましてorこんにちは。
わりと気ままに映画の感想を(妄想を交えて!)書き綴っています。ぜひ楽しんでってください〜(´ー`)ノ
(2008.4.15連絡事項)
少しずつですが記事が増えてきたので、50音字で検索出来るように プラグインを設置しました。
とはいっても、まだまだショボイですが‥。ぜひご利用ください。
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ぐるりのこと。
2008.08.04(19:07)
こういう夫婦の形もありかな‥しみじみと思わせる映画。
「ぐるりのこと。」(2008日)

ジャンル人間ドラマ
(あらすじ)
1993年、小さな出版社に勤める翔子は、靴の修理屋でバイトする少し自堕落な夫カナオと新婚生活を送っていた。彼は元々日本画を専攻していたともあり、その流れからテレビ局の法廷画家の仕事を引き受ける。カナオはベテラン記者や先輩法廷画家に囲まれながら徐々にやりがいを見い出していった。その一方で翔子のお腹に新しい命が誕生する。しかし、幸せも束の間、赤ん坊は生まれてすぐに死んでしまった。翔子は鬱にかかり仕事を辞め、カナオはそんな彼女を見守ることしか出来なかった。
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(レビュー)
一組の夫婦の10年に渡る軌跡を、時にユーモラスに時にシリアスに綴った人間ドラマ。
赤ん坊の死をきっかけにダウナー・ムードに突入するが、そこで衝突しあう二人を見て、かつて冗談めいて口論していた時の幸せが思い出される。図らずも涙してしまった。二人の足取りはしっかりと追いかけられており、見終わった後に夫婦の何たるかを噛み締めることが出来る。
夫婦といってもその関係は千差万別である。この映画には幾つかの夫婦が登場することに注目したい。
別居状態にある翔子の両親。バブルに踊らされる翔子の兄夫婦。画面には登場しないが、ある意味で翔子達と同じ境遇にあるベテラン記者と妻の関係。彼等は夫々に問題を抱えているが、どうにか絆を維持して生きている。
最後に翔子・カナオ夫婦と対比される形で顕にされるのが翔子の両親夫婦だが、一つ言える事は夫婦の問題はその中でしか解決することが出来ないということだ。十字架を背負って生きる翔子にカナオはどう接すればいいのか?それは他人が教えてくれる問題ではない。夫であるカナオが考えなければならないことである。翔子の母親が最後に下した決断のように‥。幸いというか、ハッピーエンドに転じたわけだから、カナオの選択は間違ってなかったということになる。鬱の治療は何かと難しいが、これは見事な成功例だと言える。
個人的にこの鬱展開は映画の全体の尺からしてやや長いと感じたが、出口の見えないその苦しみは見ているこちら側によく伝わってくる。だからこそ、出口を見つけた時の感動もひとしお、ということになるのだろう。
欲を言えば、二人を取り巻く周縁の反応を多彩に取り入れて欲しかった。そうすればもう少し飽きなく見れたかもしれない。
翔子を演じるのは木村多江。クライマックスシーンにおける彼女の嗚咽交じりに喚く姿に胸打たれた。彼女の演技を途切れることなく追ったロングテイクと、ありのままに吐き出されるナチュラルなセリフが魅力的だからだろう。カナオを演じるのはリリー・フランキー。彼の飄々とした言い回しには不思議と温かみをおぼえる。下ネタ過剰だが、それもカナオのキャラクターという所で割り切れて見れた。
また、時代背景を法廷シーンに投影し、一種のモキュメンタリズムな風貌を見せたところも作品として面白く見れた。宮崎勤事件やオウム事件、大阪の児童連続殺傷事件等、実際に起こった事件を固有名詞を変えて所々に挿入している。子を失った翔子の喪失感とリンクさせる構成がとられていて、よく考えられている。
ぐるりのこと。@映画生活

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