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ゴーストバスターズ/アフターライフ

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「ゴーストバスターズ/アフターライフ」(2020米)star4.gif
ジャンルホラー・ジャンルコメディ・ジャンルアクション
(あらすじ)
 亡き祖父が遺した古びた屋敷に引っ越してきた少女フィービー。地下室に謎の研究室を発見した彼女はそこで祖父の知られざる過去に触れる。実は祖父は今から40年前に活躍した”ゴーストバスターズ”の一員だった。フィービーは祖父の死と町で頻発する地震の原因に関係があることを知り、人類存亡の危機に立ち向かっていく。

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(レビュー)
 1980年代に大旋風を巻き起こしたホラーコメディ「ゴーストバスターズ」(1984米)の続編。シリーズ通算では第4作目となる。

 第1作から実に約40年ぶりとなる本作は、オリジナル版にオマージュを捧げつつ、かつてのメンバーの孫を中心とした”新生ゴーストバスターズ”の活躍を描いている。

 本作単体でも楽しめるが、あらかじめ第1作を観てから鑑賞すると色々な発見があってより楽しめると思う。往年のファンには感涙必至な場面も用意されている。

 尚、2016年にシリーズのリブート化を目して製作された第3作(未見)はメインキャストを全て女性に一新した意欲作だったが、公開されるや賛否両論を巻き起こし、その1作だけで終了してしまった。本作は第3作とはまったく無関係の話となっている。

 監督、脚本は「JUNO/ジュノ」(2007米)「マイレージ、マイライフ」(2009米)「ヤング≒アダルト」(2011米)のジェイソン・ライトマン。第1作を監督したのは父親であるアイヴァン・ライトマンということで、奇しくもシリーズのバトンを父から渡された格好となった。

 これまではヒューマン系の作品を多く撮ってきたジェイソンなので、こうしたエンタテインメントに振りきった企画はどうだろう?と心配したのだが、そんな心配は無用だった。かなり奮闘している。

 家族ドラマ風な前半はやや退屈するものの、ゴースト退治に奔走する後半から画面は一気に派手になり面白さも加速していく。各所に忍ばされた第1作に対するオマージュも絶妙な塩梅で配されており、新しくシリーズに入ったファンにも、かつてのファンにも楽しく観れる娯楽作品に仕上がっている。

 例えば、「ゴーストバスターズ」と言えば巨大なマシュマロのお化け”マシュマロマン”が有名である。その愛らしいルックスからシリーズのアイコンと化していったが、そのマシュマロマンが本作にも登場してくる。しかも、今度はミニサイズになって大暴れする。
 もちろん、あの有名なテーマソングや、あの秘密兵器も当然登場してくる。

 こう書くとまるで本作はオリジナル版におんぶに抱っこの作品のように聞こえるかもしれないが、少年少女たちで編成された新生ゴーストバスターズのメンバーも中々に魅力的だった。
 フィービーは祖父の血を受け継ぐ物理学オタクな少女。彼女のクラスメイトのポッドキャストはオカルトマニアのお調子者。兄のトレヴァーは背伸びしたい年頃の純情少年。そのガールフレンド、ラッキーはサバサバした性格な今時の少女。明確に個性化された若者たちが集う。

 脚本に関しては所々の粗さが惜しまれた。例えば、あるドラマが起きている時に別の場所で起こっているはずのドラマが放置されがちである。これは編集の問題でもあるのだが、こうなってしまうと映画は散漫な印象になってしまう。

 面白そうな設定が用意されている割に上手く活かされていない個所もあった。例えば、ラッキーの父親が警官という設定は、後に何かの伏線になっているのかと思いきや、そういうわけでもない。オスカー俳優J・K・シモンズも一体何のために出てきたのかよく分からず困惑してしまった。

 活気にあふれた後半の映像やオリジナル版に対するオマージュ等、見所の尽きない作品であることは間違いないが、脚本の練り込みを含め、もう少し良くなる余地があったのではないかと思う。

 とはいえ、かつての作品を観てきた者からすると、クライマックスの展開には自然と涙腺が緩んでしまうし、何より40年という時を経てこうして新作が作られたことは率直に喜びたい。
 ホラー映画のマスターピース「ハロウィン」(1978米)も約40年ぶりに続編が製作されたばかりである。しかもオリジナルキャストを擁しての続編ということで、昨今こうした原点回帰の波がハリウッドに来ているのかもしれない。
[ 2022/02/09 00:19 ] ジャンルコメディ | TB(0) | CM(0)

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