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チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット

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「チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット」(2008米)星3
ジャンルホラー・ジャンルコメディ
(あらすじ)
 ニュージャージーのトロマヴィル郊外。先住民の墓地跡に、フライドチキンの人気チェーン店がオープンする。恋人に振られたばかりのボンクラ青年アービーはそこで働き始める。ところが、先住民の呪いによってチキンを食べた客たちが次々とモンスターと化し人々を襲い始め、店は大パニックに陥ってしまう。

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(レビュー)
 B級映画専門のトロマ・エンターテインメント製作によるエログロナンセンスなホラー・コメディ。

 汚らしさで言えば当代随一と言えよう。かのピーター・ジャクソンの出世作「ブレインデッド」(1992ニュージーランド)を凌駕するお下劣&残酷なスプラッター描写は、この手の映画のファンには一見の価値があり。

 例えば、元大食いチャンピオンが大量の液体をひりだすトイレのシーンは、筆舌に尽くしがたい汚らしさで愕然としてしまった。自主規制のテロップで画面にモザイクがかかるが、さもありなん。
 更に、店員がミンチになったり、生肉チキンに局部を食いちぎられたり、顔面の皮を剥がされたり等、人体破壊描写は容赦がなく、それはもう酷い有様である。

 物語はこの手の作品によくある単純明快なサバイバル物で、取り立てて新味はない。一応アービーと元恋人ウェンディのロマンスというドラマは用意されているが、肝心のギャグが今一つツボに入りきらず、正直前半は退屈してしまった。どうにかエロティックなシーンを強引に入れ込むことで場を持たせているという感じで、余り感心しない作りである。

 面白く観れるようになるのは、チキン・モンスターが大量発生して店内がパニックに陥る中盤からで、ここからスラップスティックでブラックな笑いが炸裂し始める。この露悪趣味は、この手の作品では頭一つ抜きん出てる感じがする。

 また、本作は基本的にはコメディ・ホラーであるが、時々ミュージカル映画にもなる。主に前半がそうした作りになっているが、残念ながらこちらは曲も演出にも余り惹かれるものがなかった。

 ラストは、意外な結末で締めくくられ、これぞトロマ魂としか言いようがない。何と酷いオチだろう…。というかこのラストはジェームズ・ガンの長編デビュー作「トロメオ&ジュリエット」(1996米)のシーンの流用ではないだろうか?こういうのを臆面もなくやってしまうのもトロマらしいと言えばトロマらしい。
[ 2023/01/22 00:24 ] ジャンルホラー | TB(0) | CM(0)

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