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ろくでなし

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「ろくでなし」(1960日)星3
ジャンル青春ドラマ・ジャンルサスペンス
(あらすじ)
 会社社長の息子秋山は、悪友の淳、森下たちと毎日遊びまわりながら怠惰な日々を送っていた。彼らは退屈を紛らわすように強盗を計画する。そして、銀行帰りの社長秘書、郁子を待ち伏せして会社の金を奪った。この件をきっかけに、郁子は淳に惹かれていく。

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(レビュー)
 モラトリアム青年の怠惰な日々を描いた青春クライム作品。

 吉田喜重の監督デビュー作で、物語自体はそれほど緊迫感もなくダラダラとした印象で面白くはないのだが、製作された当時の空気感、虚無的な若者たちの姿を活写したという意味では興味深く観れる作品である。

 フランスのヌーヴェルバーグの影響もそこかしこに見てとれる。特に、終盤はゴダールの「勝手にしやがれ」(1959仏)を彷彿とさせるシーケンスで、これは明らかに狙ってやっているのだろう。吉田喜重が松竹ヌーヴェルバーグの旗手と言われる所以が確認できる。

 また、クールなヒロイン郁子のキャラクターが際立っており、時に年下の淳を子供扱いし「ろくでなし!」と叱責したり、時に寂しい女の一面をのぞかせ、周囲の男たちの中で紅一点発奮している。

 特に、終盤近くの渡辺文雄演じる同僚との思慮に富んだ男女の駆け引きには引き込まれた。惚れた男を煙に巻く、この堂々とした振る舞いは実にアッパレである。

 撮影監督は成島東一郎が務めている。後に様々な作品で卓越したセンスを発揮し、日本を代表する名カメラマンになっていくが、本作が彼にとっての初の単独クレジットの作品となる。特に、終盤のカメラワークは、「勝手にしやがれ」の亜流とはいえ鮮烈な印象を残す。
[ 2023/08/13 00:04 ] ジャンルサスペンス | TB(0) | CM(0)

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