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ウルフ・オブ・ウォールストリート

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「ウルフ・オブ・ウォールストリート」(2013米)星5
ジャンル人間ドラマ・ジャンルコメディ
(あらすじ)
 貧しい家に生まれ育ったジョーダンは、ウォール街で証券マンとしての人生をスタートさせる。しかし、不幸にも株価暴落の憂き目にあい会社は倒産。寂れた田舎町で仕切り直しを図る。その後、類まれなるセールストークで頭角を現すと26歳という若さで会社を設立。瞬く間に社員700人の大企業へと成長させる。その一方で、ドラッグとパーティに明け暮れ、徐々に生活は荒んだものとなっていく。

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(レビュー)
 ウォール街の風雲児ジョーダン・ベルフォードの波乱に満ちた人生をシニカルな笑いで綴った実録映画。

 ジョーダン・ベルフォードは実在する人物で、今作は本人が書いた原作を元にして作られている。ドラッグとセックスにまみれた私生活が赤裸々に描かれていて驚かされてしまう。果たしてどこまで真実に寄せているのか気がかりではあるが、エンタテインメントとして見れば大変面白く、3時間の長丁場をまったく感じさせない作りで最後まで楽しめた。

 監督のマーティン・スコセッシの手腕も冴えわたっている。「グッドフェローズ」(1990米)や「カジノ」(1995米)を想起させる早いテンポでグイグイと展開させながら、ジョーダンの栄光と挫折を活写している。しかも、ジョーダンを含め多くのキャラが全編ハイテンションで、この”祝祭感”はただ事ではない。映像とセリフと音楽の洪水に飲み込まれながら気付いたら3時間経っていたという感じで、終始面白く観れた。

 最も印象に残ったのは、ジョーダンと盟友ドニーが期限切れのドラッグを吸ってしまい、意識朦朧の状態に陥ってしまうシーンだった。ドニーにFBIの罠が仕掛けられていることを知らせようと地面を這いつくばりながら車に乗ろうとするジョーダンに爆笑。更に、心肺停止に陥ったドニーを助けようと、テレビ画面に映る”ポパイ”よろしくコカインでエナジー充電するジョーダンに爆笑。ラリッた醜態をスペクタクルのように見せてしまうスコセッシの力業とも言える演出が凄い。

 ジョーダンがナオミと出会うシーンも、まるで中学生のような青臭さに笑ってしまった。それまで人目もはばからずオフィスで堂々と腰を振っていた男が、美人の転校生に心をときめかせるウブな少年ようなリアクションを見せるのである。このギャップが可笑しい。

 更に、ジョーダンとFBI捜査官の対峙を描くボートのシーンにはスリリングさが、マネーロンダリングのためにスイスの富豪と対面するシーンにはキツネの化かし合いのような滑稽さが感じられた。

 このように今作は、微に入り細に入りスコセッシの職人芸が光る映画で、氏のフィルモグラフィーの中でも”手数”の多さでは一、二を争うのではないだろうか。非常に濃密な1本である。

 キャスト陣の熱演も作品のテンションをパワフルに支えている。
 ジョーダン役は、もはやスコセッシ映画の常連といった感じのレオナルド・ディカプリオが熱演。いわゆるピカレスクロマンを地で行くようなダークな側面をすべからく取っ払った演技が、本作の底抜けに明るい作風に上手くマッチしていた。リアルに見てしまえば共感性0の主人公だが、それをここまでぶっ飛んだキャラクターに造形した功績は大きい。

 ナオミを演じたマーゴット・ロビーは惜しげもなく裸体を披露し、本作の輝きを独り占めするような魅力を見せている。隙あらば女性のヌードを見せびらかす本作において、やはり彼女の美しさは群を抜いていた。ディカプリオとの痴話げんかにおけるコメディエンヌ振りも見事である。

 ジョーダンの上司役を務めたマシュー・マコノヒーは出番こそ少ないながら、激ヤセした姿に驚かされた。おそらくこれは同年に撮影された「ダラス・バイヤーズ・クラブ」(2013米)の役作りのためだろう。
[ 2023/10/24 00:07 ] ジャンルコメディ | TB(0) | CM(0)

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