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グレート・ウォリアーズ/欲望の剣

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「グレート・ウォリアーズ/欲望の剣」(1985オランダ米)星3
ジャンルアクション
(あらすじ)
 16世紀初頭、領主アーノルフィニに雇われた傭兵マーティンは、仲間とともに敵の城塞の攻略に成功する。しかし、約束の報酬を貰えずマーティンたちは追放されてしまった。アーノルフィニに復讐すべく、マーティンたちは彼の息子と婚約者アグネスが乗った荷馬車を襲撃するのだが…。
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(レビュー)
 領主に裏切られた傭兵の壮絶な復讐を過激なバイオレンス・シーンで描いたアクション作品。

 鬼才ポール・ヴァ―ホーヴェン監督が、自国オランダからアメリカへ渡って初めて手掛けた作品である。製作態勢が変わっても、自身の作家性であるエロスとバイオレンスはやりたい放題である。
 レイプ、強奪、拷問といった蛮行が浩々と画面に繰り広げられ、正にグロテスクとエロティズムの百花繚乱。いかにもヴァ―ホーヴェンらしい作品となっている。

 しかし、物語は存外、王道的展開で進む。正直、もう一ひねり欲しいと思ったが、逆に見世物に徹した作りは潔いのかもしれない。

 アクション的な見せ場としてはクライマックスの戦闘シーンが挙げられる。特に、ここに登場する戦車が面白く観れた。今の時代ならCGで再現するのだろうが、当時はそうした技術がないため完全にアナログで造形されている。この手作り感が中々良い味を出していた。

 また、冒頭の城塞攻略シーンはかなり大規模な撮影が行われているように見えた。アメリカ資本になってこれまで以上に予算をかけることができたのだろう。

 エロスに関して言えば、マーティンとアグネスのラブシーンも印象に残った。仲間たちがアニエスを慰み者にしようと取り囲むのだが、そこにマーティンが割って入り強引に自分の女にしてしまう。当然アグネスは抵抗するのだが、徐々にマーティンの言いなりになっていくどころか逆に彼を求めてしまうという、もはやサイコパス的な豹変ぶりが強烈である。これには周囲で見ていたマーティンの仲間たちもドン引きしてしまう。

 撮影監督ヤン・デボンも安定したカメラワークを見せている。屋内シーンにおけるセピアトーンはもはやアート映画のようであるし、スケール感のある自然描写も素晴らしかった。

 また、中世ヨーロッパの世界観を再現したプロダクションデザイン陣の仕事ぶりも見事である。

 キャストでは、ヴァ―ホーヴェン組の常連ルトガー・ハウアーがマーティン役を嬉々として演じている。この頃は本格的にアメリカ映画界に進出していた頃であり、ヴァ―ホーヴェンの映画に出演するのも久しぶりとなる。
 また、アグネスを演じたジェニファー・ジェイソン・リーの身体を張った熱演も実にアッパレだった。

 尚、宗教とペストが今回の物語では重要な要素となっている。マーティンは神の名のもとに仲間を先導していたし、後半ではペストの蔓延が描かれていた。ヴァ―ホーヴェンは後に「ベネデッタ」(2021オランダ)を撮るが、それとの相関を確認できたことも興味深かった。
[ 2024/02/20 00:53 ] ジャンルアクション | TB(0) | CM(0)

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