そもそも実写映像化するにはハードルが高すぎるような気がした。
野村萬斎の安倍清明は中々良いのだが‥。
「陰陽師」(2001日)
ジャンルアクション・ジャンルファンタジー
(あらすじ) 平安時代、人間世界に魔物が存在していた頃。生まれたばかりの帝の子、敦平親王が謎の奇病にかかる。近衛府中将源博雅は陰陽師安倍清明の助けを借りてこの窮地を救った。実は、この事件にはもう一人の陰陽師尊徳が暗躍していた。尊徳は、愛娘を蔑ろにした帝に恨みを持つ右大臣藤原元方を取り込んで、都を転覆せんと次なる計画に出る。
DMM.comでレンタルする映画生活goo映画ランキング参加中です。よろしければポチッとお願いします!


(レビュー) 陰陽師安倍清明の活躍を描いた夢枕獏の同名小説を実写映画化。
原作は人気シリーズということで、それをどう映像化するか?というところが注目されるが、いかんせん肝心のVFXが陳腐でがっかりさせられた。当時の技術ってまだこんなものだっけ‥?邦画においてこの手のファンタジーの実写化がいかに難しいいか、改めて痛感させられた。
この作品の魅力は何より安倍清明のキャラクターに尽きるのだと思う。唯我独尊を貫く癖のあるアウトローながら、相棒となる源博雅とかすかに友情らしきものを芽生えさせていく。そこにキャラクターアークとして面白みが感じられる。また、演じる野村萬斎が時にふてぶてしく時に優雅さを醸しながら、独特の魅力を吹き込んだ所も◎
残念ながら、物語は芯がぶれる感じがして退屈してしまった。
キーマンとして登場する青音にまつわる描写が不足気味なため、彼女の恋情を利用した尊徳の作戦がどこか気の抜けたものに感じてしまう。結果的に清明と対決するクライマックスにも突き抜けるような痛快さが感じられなかった。これでは尊徳役真田広之の熱演も空回りしているように見えてしまう。