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だれもが愛しいチャンピオン

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「だれもが愛しいチャンピオン」(2018スペイン)星3
ジャンル人間ドラマ・ジャンルコメディ・ジャンルスポーツ
(あらすじ)
 プロ・バスケットボールのコーチ、マルコは、試合中に喧嘩騒動を起こしてクビになってしまう。その後、やけを起こした彼は飲酒運転で事故を起こし、判事から社会奉仕活動を命じられる。こうしてマルコは知的障がい者たちのバスケットボール・チーム“アミゴース”を指導することになるのだが…。
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(レビュー)
 元プロバスケットコーチが知的障がい者たちのチームを指導する中で、自分自身を見つめ直していくハートウォーミング・コメディ。

 チームの個性的なメンバーが漫画的で中々面白い。過去のトラウマから水を異常に怖がる者、突発的に発作を起こして固まってしまう者、やたらと上から目線で物事を語る者等。癖の強いメンバーが揃っていて、夫々にマルコとの間に友情が芽生えていくという所が爽やかに描かれていて気持ちよく観ることが出来た。

 そして、ここに登場する演者が本物の知的障がい者たちだということを後で知って驚いた。「コーダあいのうた」(2021米仏カナダ)「ザ・トライヴ」(2014ウクライナ)等、障がい者の役を本当の障がい者が演じるというのは最近の流れになっている。実際、その方が役柄としての説得力は生まれるし、製作サイドの真摯さも伝わってきて良いことだと思う。

 監督、脚本は「ミラクル・ペティント」(1998スペイン)の鬼才ハビエル・フェセス。「ミラクル・ぺティント」も相当アクが強いファンタジックなコメディだったが、その時のブラックでシュールな感性は今回も健在だ。

 例えば、アミゴースのメンバーには度が過ぎると思えるような過激な行動をする者たちがいる。
 バスの中で大騒ぎをして周囲に迷惑をかけたり、乗員オーバーのエレベーターで大はしゃぎをしたり、時と場所を弁えず彼らはやりたい放題である。現実にいたらさぞかし”ひんしゅく”を買うだろうが、フィクションとして割り切って見れば、周囲のリアクションを含めアナーキーな笑いに上手く昇華されていると思った。試合中に指が骨折する展開も本来であれば悲惨なことであるが、そこすらもブラックなギャグにしている。

 健常者と障がい者の交流をスポーツを通して描くというと、どうしても上っ面だけの美談めいた作りになりがちだが、そこを独特の作風で描写したあたりは、さすがに鬼才フェセスという感じである。

 とはいえ、マルコとアミゴースのメンバーの交流は基本的には良心の眼差しで描かれており、全体的にはハートウォーミングにまとめられている。
 ラストも予定調和な感じがしなくもないが、ドラマのおさまりとしては丁度いいのではないだろうか。
[ 2024/04/13 00:10 ] ジャンル人間ドラマ | TB(0) | CM(0)

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