映画ありのまま

明けましておめでとうございます
今年も「映画ありのまま」を宜しくお願いします
自分的には去年を越える数を見たいかな‥なんて思ってます(^_^;) 拍手してくださる方々、いつもありがとうございます。 コメント・トラバも大歓迎ですのでドンドンしてやってくださいね。

あにいもうと

2008.09.25(02:53)
ラストの京マチ子のセリフが全てを物語っている。しみじみとくる。
あにいもうとあにいもうと
(2005/05/27)
京マチ子久我美子

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「あにいもうと」(1953日)star4.gif
ジャンル人間ドラマ
(あらすじ)
 東京の学校に通う次女の”さん”が久しぶりに実家に帰ってきた。両親は小さな商店を営んでいる。しかし、父は飲んだ暮れてばかりで、実際には母が一人で切り盛りしている。長男は仕事もせず女を渡り歩いていた。長女の”もん”は身重の出戻りだった。兄はもんをふしだらな女と罵倒し追い出してしまう。数ヵ月後、真面目そうな学生がもんのお腹の父だと名乗りやって来た。一方、さんには結婚を決めていた幼馴染太一がいたが、もんの醜聞が原因でそれも叶わずにいた。そうこうしているうちに、太一が見合いすることになり‥。

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(レビュー)
 ワケあり一家の悲喜こもごもをシリアスとペーソスで綴った成瀬己喜男監督の作品。

 家族の悩みの種は、妊娠した未婚の姉とニートの兄の確執。まったくもってどうしようもない兄妹だが、テンポの良い展開と歯切れの良い会話で不思議と嫌味なく見れてしまう。成瀬己喜男の演出、俳優陣の卓越した演技の賜物であろう。

 この映画は最初から最後までキャラクターの魅力で引っ張っているようなところがある。まず、帰省したさんの視座で家族が直面する問題を紹介していくのだが、その導入をきっかけにそれぞれのエピソードが枝葉のように綴られていく。展開が進むにつれて、一見嫌に思えるキャラも少しずつだが愛嬌を見せていくのが特徴的だ。
 例えば、厳格な父が飲み屋で見せる顔はどこか寂しげだったり、ボンクラな兄の不器用な優しさは何気にしみじみとさせる。また、前半で涙ながらに傷心したもんは、後半で思わぬ豹変を見せる。こうした意外なギャップがキャラクターに奥行きをもたらす。一方、母はひたすら大きな母性で彼らを包み込む。これもまた中々味があって良い。このように良い所も悪い所も含めそれぞれに人間味溢れる造形をしている。そこがこの映画の一つの魅力だろうと思う。

 ただ、彼らに比べるとさんは地味で面白みに欠けるキャラである。もんとの対比、観客の目線として存在することを考えた場合仕方がないかもしれないが、幼馴染太一との関係でも今ひとつ主張に欠ける。

 ラストのもんのセリフにはしみじみとさせられた。帰る家がある、その幸せを語ったセリフである。この映画はいたって通俗的なホームドラマと言えるが、同時に普遍的なテーマも語っている。安心して見ることができる”佳作”と言える。

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