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名もなく貧しく美しく

泣かせる‥ただ、ラストが‥。
名もなく貧しく美しく名もなく貧しく美しく
(2004/09/25)
小林桂樹高峰秀子

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「名もなく貧しく美しく」(1961日)star4.gif
ジャンル人間ドラマ
(あらすじ)
 昭和20年、寺に嫁いだ聾唖の嫁秋子は東京大空襲で赤ん坊を拾う。しかし、彼女の留守中に赤ん坊は施設に預けられ、更に夫が病死する。秋子は寺にいられなくなり実家に戻ることにした。その後、聾学校の同窓会で同じ障害を持った道夫と知り合う。交際の末、二人は結婚した。小さな家で幸せに暮らすも、聾唖者同士の暮らしに不便は付き物だった。生まれたばかりの赤ん坊が不幸に見舞われ、道夫が勤めていた会社が火事で焼け落ちてしまう。食うために夫婦揃って靴磨きの仕事を始めた。そこに愚弟の借金で実家を失った母が転がり込んでくる。母の助けを借りながらどうにか暮らしは安定していくが‥。
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(レビュー)
 障害者の夫婦が様々な困難を乗り越え力強く生きていく様を感動的に綴った作品。

 いかにも泣かせようとするエピソードがこれ見よがしに出てくるが、主演二人の素晴らしい演技のおかげで余り嫌らしさを感じさせない。高峰秀子、小林桂樹、夫々にこの難役を見事に演じきっている。
 二人のコミュニケーションは全て手話で行われる。字幕でセリフは入るものの、手の動きと顔の表情だけで演技をするのだからこれはかなり難しいと思う。逆に言うと、役者としての腕の見せ所でもある。実際、二人の熱演は本作の大きな見所になっている。

 物語前半はやや雑である。まるでダイジェストを見せられているようで味気ない。駆け足な語り口は、ついていくだけ精一杯という感じがした。

 この映画の本文は、息子一郎が誕生して以降の後半だろう。ここからドラマはじっくりと見せていくようになる。
 小学生になった一郎は学校で両親のハンディキャップを侮辱される。それによって次第にぐれていくのだが、秋子はそれを厳しく諫める。当の本人にしてみれば、何故自分が責められるなければならないのか‥と不満が募る。この時、秋子は思う。
もし自分が健常者だったら‥と。
誰も望んで障害者になったわけではない。いかんともしがたいこの現実を彼女は呪う。そして絶望感に陥る。障害者が子供を育てることの難しさ。それがこの映画を見るとよく分かる。
 しかし、彼女は諦めなかった。息子の前では決して弱音を吐かず、強く逞しい母親像を崩さなかったのである。そして、彼女のこの努力は成長した一郎の姿へと結実していく。
 一郎が同級生を家に連れて来るくだりには泣かされた。彼の優等生的な物言いは少々鼻に付くものの、立派に成長した姿は感動的である。秋子の育て方は間違っていなかった。それがこの時の成長した一郎の姿に証明されている。

 ちなみに、秋子の姉信子のサイドストーリーが、終盤で少し語られているが、こちらも少ない描写ながら中々ドラマチックな展開を見せ感慨深い。

 残念なのはラストである。唐突にして後味の悪さだけが残る結末で、呆気に取られてしまった。さすがに、そこまでしてしまうと三文芝居である。こういう素朴な味わいの作品には蛇足という気がした。
[ 2008/10/12 16:23 ] ジャンル人間ドラマ | TB(0) | CM(0)

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