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ベストフレンズ

剥き出しの感情による衝突。それは意外な化学反応を起こす。実にスリリングで面白い。
「ベストフレンズ」(1981米)星3
ジャンル人間ドラマ
(あらすじ)
 リズとメリーは大学時代からの親友。卒業後リズは女流作家に転進、メリーは大学時代に付き合っていたダグと結婚し一児をもうけた。二人は久しぶりに再会するが些細なことで喧嘩してしまう。リズはスランプによる八つ当たり。メリーはリズとダグの関係を疑ったためである。それから数年後、メリーはリズの売り込みで作家としてデビューし成功を果たす。その影でダグは離婚を言い出す。リズはその相談を受けるうちに彼と親密になっていく。
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(レビュー)
 約20年に渡る女同士の友情を綴った作品。タイトルからハートウォーミングなものを想像していたが、蓋を開けてみると意外にシリアスな内容だった。

 リズとメリーは事あるごとに衝突を繰り返すが、そのたびに関係は修復されていく。女の友情は脆いとよく言われるが、この映画を見るとそんなふうには思えない。そもそも本音で喧嘩できるというのは、それだけ固い絆で結ばれているという証である。
 そして、女同士の友情の前では、男など卑小な存在でしかないということもこの映画を見るとよく分かる。実に精錬された女性映画だ。

 監督はG・キューカー。俳優のポテンシャルを最大限に引き出すのが彼の持ち味で、以前ここでも紹介した同監督作「ガス燈」(1944米)におけるI・バーグマンの演技は実に見ごたえがあった。本作ではJ・ビセットの演技が素晴らしい。
 尚、本作は彼の遺作である。製作当時彼は80歳だった。そのエネルギッシュな演出は老いて益々健在で、リズとメリーが本音を晒して激しくぶつかり合うシーンの迫力といったら、とても老人が演出したとは思えない。これぞキューカーの面目躍如といった感じがした。

 シリアスな演出の一方で、キューカーは実に多彩な演出も披露している。意外にもコメディチックな演出も所々に盛り込まれている。例えば、飛行機内のセックスシーンはちょっと下世話なユーモアを感じさせる。
 そうかと思うと、リズとナンパ少年のラブシーンには文芸ロマンのような端正さと淫靡さが漂い、彼の演出は実に変幻自在だ。ベテランにしてこの柔軟さは驚きである。作家として一つの特徴に縛られないバイタリティ溢れる精神は素晴らしい。

 ラストは叙情的に締めくくられている。
 ハッピーエンドのようにも取れるしアンハッピーエンドのようにも取れる。見た人の感性に左右されそうな終わり方である。いずれにせよ、その後の彼女等を色々と想像させるような終わり方になっていて、そういう意味では噛みしめたくなるような味わいがある。

 尚、まだあどけなさが残るM・ライアンが今作で映画初出演を果たしている。さすがに若い。
[ 2008/11/20 03:10 ] ジャンル人間ドラマ | TB(0) | CM(0)

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