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美しき運命の傷痕

緊密に作られた物語は面白く見れる。ラストにはゾッとさせられた。
美しき運命の傷痕美しき運命の傷痕
(2006/09/29)
エマニュエル・ベアールカリン・ヴィアール

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「美しき運命の傷痕」(2005仏伊ベルギー日)star4.gif
ジャンルロマンス
(あらすじ)
 主婦ソフィは夫の浮気を疑い、不倫現場を押さえようと尾行をはじめた。年老いた母の面倒を見る独身女性セリーヌは、カフェで見知らぬ男性から声をかけられ惹かれていく。女子大生アンヌは大学教授と不倫を重ねていた。最近彼の態度が冷たいので自宅へ乗り込んでいく。彼女がそこで見たものは‥。ソフィ、セリーヌ、アンヌ、3人の女性には共通する過去があった。彼女等は夫々にその過去と向き合うようになっていく。
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(レビュー)
 忍耐の女ソフィ、繊細な女セリーヌ、情熱的な女アンヌ。個性的な3人の女性の数奇な運命を独特の映像で綴った作品。

 不倫を題材にしたほとんど昼メロのようなドラマで、筋書きだけ追いかけるとどうしても陳腐に思えてしまう。ただ、ラストで明かされる真実にはある種のカタルシスがあり、それまでの昼メロのようなヌメリ感は一掃される。3人のドラマが見事に融和し収束することによって生まれるカタルシス、あるいは女の飽くなき情念が男を串刺しにしてしまう恐怖のカタルシスと言っても良い。とにかく、このラストには驚かされた。
 物語は3つのエピソードをバラバラに描いてく。一見何の繋がりも無いように見えるエピソードだが、実は3人には共通点があった。それが幼少時代に体験した”ある事件”である。3人の関係とそれぞれのパートナーの正体をミステリー仕立てに語る構成が、上手く緊張感を生み出し最後まで面白く見れた。

 また、映像の美しさも特筆すべきものがある。ゴシック調の重厚な映像がある一方で、ポップアートのような軽妙な映像もあり、面白い画作りになっている。特に、赤の色彩を大胆に使用することで蒸せかえるような官能を演出したソフィのパートが印象に残った。
 監督は「ノーマンズ・ランド」(2001仏伊ベルギー英スロヴェニア)のD・タノヴィッチ。「ノーマンズ・ランド」を見た時には映像にこだわる監督とは思えなかったので意外である。

 尚、本作はポーランドの巨匠K・キエシロフスキーの遺稿が原案になっている。キエシロフスキーは「天国」「地獄」「煉獄」という三部作を残して他界した。本作はそのうちの「地獄」の映像化だ。ちなみに「天国」はT・ティクバ監督が「ヘヴン」(2002仏)として映画化している。「煉獄」はまだ映画化されていないが、されるとしたら一体誰がどんな形で映像化するのだろう?興味があるので作品になったあかつきにはぜひ見てみたい。
[ 2008/11/22 01:10 ] ジャンルロマンス | TB(0) | CM(0)

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