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夏時間の大人たち

異才中島哲也の監督デビュー作品。その才覚は要所にうかがえる。
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(2006/04/28)
日高圭智

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「夏時間の大人たち」(1997日)hoshi2.gif
ジャンル青春ドラマ・ジャンルコメディ
(あらすじ)
 小学生のたかしの家は電気屋をしている。父は事故で怪我をして療養中で、子供時分に描いたスケッチブックを見つけて思い出にふけっていた。母はテレビのメロドラマにハマりろくに食事も作らないでいた。ある日、たかしは学校で逆上がりができなくて他のクラスメイトと一緒に居残り練習させられる。その中には気になる存在、ともこもいた。二学期もいよいよ終わりに近づいた時、たかし達は逆上がりの試験の日を迎えるのだが‥。
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(レビュー)
 たかしが逆上がりできるまでのドラマを、初恋のエピソード等を絡めて朴訥とした雰囲気で綴った作品。

 平凡な家族の日常を子供目線でコミカルにスケッチしていく作りは割と淡々としている。少し風変わりなキャラクターが登場して面白く見れるシーンもあるが、全体的にドラマチックさに欠け余り面白いとは感じなかった。

 そんな中、両親の過去の思い出がちょっとしたスパイスとして挿話される。父の思い出はほろ苦く、現実の何たるかをたかしに突きつける。母の思い出は少しファンタジックな趣でしみじみとした味わいがある。この映画はたかしが主人公だが、個人的には両親の若い頃のエピソードに惹かれるものがあった。

 それにしても、男とはつくづくダメな生き物である。たかしはともこに、父は母にひっぱたかれて情けない醜態を晒すのだが、さすがに父子である。二人とも女の尻に敷かれるタイプでよく似ている。微笑ましい。

 監督は中島哲也。本作は彼の長編デビュー作である。後に「嫌われ松子の一生」(2006日)でブレイクするが、その資質はこの処女作にも見られる。
 たかしがテレビのメロドラマに入り込んだり、突然戦場に紛れ込んだり、破天荒な演出は中々ユニークだった。また、蛇女にまつわる妄想劇もシュールで面白い。
[ 2008/12/04 00:19 ] ジャンル青春ドラマ | TB(0) | CM(0)

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