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スリー・キングス

中々歯ごたえのある戦争コメディ。
スリー・キングス 特別版 [DVD]スリー・キングス 特別版 [DVD]
(2000/10/13)
ジョージ・クルーニー

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「スリー・キングス」(1999米)星3
ジャンル戦争・ジャンルコメディ
(あらすじ)
 1991年、湾岸戦争終結直後のイラク。米軍兵士トロイ、コンラッドはイラク軍の捕虜から一枚の地図を入手する。そこにはフセインがクウェートから盗んだ金塊の隠し場所が記されていた。特殊部隊のゲイツ少佐を先頭に、トロイ達は金塊探しに出発する。すぐに金塊は見つかったが、イラク軍に蹂躙される村人達を見て彼等はつい首を突っ込んでしまう。これが思わぬ災難を呼び‥。
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(レビュー)
 戦争の理不尽さを痛烈に皮肉ったアクションコメディ。

 監督脚本は異才デヴィッド・O・ラッセル。この監督の作品は癖があるので、決してメジャー路線にかかることはない。元来、この人は社会を斜に見るような所があり、これまでにも様々な題材をブラック風味なテイストで料理してきた。「アメリカの災難」(1996米)ではアメリカの歴史と社会を、「ハッカビーズ」(2004米)では現代人の精神的病巣を奇抜なタッチで描いている。

 本作の題材は湾岸戦争である。イラク兵に蹂躙される村人達の姿などシリアスに描かれている部分もあるが、基本的に残酷描写も含めマンガチックな演出が多い。それは戦争をまるでショーのように見せている‥とも言える。戦災者に対する憐れみを出そうとしているのか、それともブラック・コメディ的に見せているのか?どうにも居心地の悪さを覚えてしまう部分もあるのだが、しかしこれこそがラッセル監督の資質であり、他の作家とは一線を画す独特の魅力である。

 そして、こうした表面上の”おふざけ”はともかくとして、作品に底流する問題意識の鋭さは中々侮れないものがある。
 例えば、被災地における食料難の問題。これは砂漠に垂れ流されるミルクというアイディアで表現されている。また、戦火による環境破壊は油まみれになる鳥達に、帝国主義時代を想起させる貧富の差はヴィトンのバッグやロールスロイスに表現されている。これらシニカルなギャグは、人間の本性が露になる戦時下ににおいては、ことさらおぞましいものに写るし、ある意味で真理を言い当てているようにも思う。サラリと描いてしまう辺りがデヴィッド・O・ラッセルの才気だ。

 映像はMTV的なドライヴ感に溢れ非常に軽快である。戦場をここまでスタイリッシュに撮った作品も珍しいと思う。少しざらついた画面も戦場の臨場感を上手く演出していると思った。

 テーマは戦争映画にはよくある人道主義的なものである。そこをゴリ押ししなかった所も良かったように思う。ただし、エピローグは蛇足に思えた。
[ 2009/02/18 01:49 ] ジャンル戦争 | TB(0) | CM(0)

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