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ブルワース

政治の問題を扱っているが、肩を張らずに見れる。
ブルワース [DVD]ブルワース [DVD]
(2007/12/21)
ウォーレン・ビーティ

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「ブルワース」(1998米)星3
ジャンルコメディ・ジャンル社会派
(あらすじ)
 1996年、大統領選挙直前のアメリカ。人気が凋落し政治生命が危ぶまれる上院議員ブルワースは、妻子に見放され精神薄弱に陥っていた。やけっぱちになった彼は、ヤクザを伝って自分の暗殺を依頼する。こうして失うものが無くなった彼は遊説先で過激な発言を連発する。挙句の果てに、選挙ボランティアの若者達と夜通し騒ぎ、その中の一人ニーナに惚れ込んでしまった。皮肉にもこの時彼は初めて死にたくないと思った。そんな彼の背後に暗殺者の影が忍び寄る。
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(レビュー)
 破天荒な言動で世間を賑わす政治家ブルワースの活躍を描いた風刺コメディ。

 製作・監督・脚本・主演を兼ねたW・ベイティが、八面六臂の活躍を見せている。誰の顔色も伺わず風刺を効かせて作っている姿勢が良い。ここまで出来てしまうのはワンマン映画ならではの強みだろう。

 ベイティ演じるブルワースは、民衆のことなどこれぽっちも考えていないダメ政治家である。しかし、死を覚悟し、愛を見つけた時に良心に目覚める。ダメ政治家がヒーローになっていく様をあっけらかんと描いているが、そこに込められたアイロニーは中々鋭い。

 例えば、医療保険制度の講演会のシーン。
 アメリカは日本のように皆保険制度が無いので、個々に民間の保険会社に加入するしかない。貧しい者は掛け金が払えず補償を受けられないという悲惨な状況にある。ブルワースはそれまで強力なバックアップをしてくれた保険会社の言いなりになってきたが、暗殺されることを覚悟した今や、低所得者層の側に立って保険業界に牙を剥く。しかも、スラム街に住む黒人達の音楽、ラップに乗せて批判をぶちまけるのだ。リズムに乗りきれず全然様になってないのだが、言ってる内容は正論であり、ぎこちないライムでもつい応援したくなってしまう。

 ラストは予定調和な感じを受けたが、アメリカン・ニュー・シネマよろしく哀愁を附帯させたところは中々心憎い。いわゆるこれもアンチヒーローの映画と言っていいだろう。W・ベイティと言えば、「俺たちに明日はない」(1967米)が思い出される。あの映画のラストが思い出された。

 他のキャストでは、黒人街のギャングのボス、D・チードルが良い演技を見せていた。ブルワースの言動に喚起され、荒廃した街の浄化に傾く彼の葛藤は中々見せる。
 一方、H・ベリーがニーナ役を演じているのだが、こちらは演技が一本調子で物足りない。トリッキーな役回りなわりに、その面白みを全然引き出せなかったのが残念である。

 ところで、本作のエンドタイトルは音楽の使い方が中々凝っていて面白かった。哀愁漂うE・モリコーネの音楽とラップをシャッフルするというアイディアは今まで見た事が無い演出で斬新である。
[ 2009/03/24 03:38 ] ジャンルコメディ | TB(0) | CM(0)

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