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レスラー

M・ロークありきの映画。プロレスをよく分かっている演出もGood!
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「レスラー」(2008米)star4.gif
ジャンル人間ドラマ・ジャンルスポーツ
(あらすじ)
 20年前のスターレスラー、ランディ・ロビンソンは、今や地方のドサ周りとスーパーのアルバイトをしながらトレーラーハウスに一人で暮らしていた。孤独を癒してくれるのは行きつけのストリップバーで踊り子をしているキャンディだけである。ある日、激しい試合がたたり心臓発作で倒れてしまった彼は、医者に二度とリングに上がれないと宣告される。
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(レビュー)
 孤独な中年レスラーの生き様を綴ったドラマ。

 物語は実にシンプルである。家族に見捨てられた中年レスラー、ランディの再起をかけた戦いを描いていく‥というものである。その中で、家族とは?レスラーとしての人生とは?といった自己葛藤が彼の悔恨と共に綴られていく。かなりウェルメイドなドラマだが、ドキュメンタリータッチな演出が上手い具合に”作り物”嘘臭さを払拭しランディに共感しながら最後まで面白く見ることが出来た。

 ランディを演じるのはM・ローク。80年代に人気を博した彼が長期低迷を掻い潜り本作で久々の主演となった。正に自身の俳優人生をオーバーラップさせるような物語仕立てになっており、本作にかける彼の思いも強く伝わってくる。ランディ=M・ロークに見えてくる。

 キャンディ役のM・トメイも良い。彼女もまた一時の隆盛を極めた頃から比べると今や下火の女優と言わざるをえまい。ここではシングルマザーの年増ストリッパーという役どころである。こちらも体を張った演技を見せ、現実と役柄がダブって見えてくる。

 監督は鬼才D・アロノフスキー。前作「ファウンテン 永遠につづく愛」(2006米)は未見なので良く分からないが、この監督はデビュー作から一貫して人間の孤独というものに焦点を当てて映画を作っているような気がする。「π」(1997米)では、電脳世界に埋没していくエンジニアの狂気。「レイクエム・フォー・ドリーム」(2000米)では、ドラッグに溺れていく若者達の姿。いずれも現実逃避の先に見る孤独の闇を見事に捉えきった傑作である。そして、孤独なレスラーを題材にした本作でも、アロノフスキーは人間の孤独と闇を描いている。

 ランディは現実に背を向けてプロレスという”ショー”、つまり非現実な世界に生き過ぎた男なのだと思う。しかし、老いとは誰もが避けて通れぬものである。特に、肉体が資本のプロレスの世界では、現役として活躍できるスパンは非常に短い。結果、彼は今や惨めな暮らしを送っているわけだが、そのやり切れない思いはラストの彼のセリフに表白されている。
「俺にとっては現実の方が痛い」
正に現実から遠く離れて生きた人間ならではの言葉であろう。その痛み、孤独、悲しみには涙せずにいられなかった。

 尚、アロノフスキーと言えば出自がコニーアイランドである。過去作品にも重要な舞台として登場してきた舞台だが、それが今回も出てくるの。このシーンも良かった。一瞬だけ通う娘との交流にしみじみとさせられた。

 また、音楽については全編に80年代ロックが散りばめられている。これはランディの黄金時代を彩るという意味ではベスト・チューンだと思う。このセンスも良い。

 本作は正にオッサン世代に向けられたような映画である。アロノフスキーはどちらかと言うと少し毛色の変わった偏執的な作品を撮る監督だと思っていたのだが、今回のような正統派な人間ドラマも撮れるという所に新たな驚きも覚えた。彼の今後の活躍がまた楽しみになってきた。
[ 2009/07/07 03:51 ] ジャンル人間ドラマ | TB(0) | CM(4)

今晩は、ありのさん。僕は、この作品監督さんが作った「ブラック・スワン」という映画を見てきたのですが、
何となくこの作品に雰囲気が似てるような気がするんですよね。ミッキー・ロークさん演じるレスラーの男とナタリー・ポ-トマンさん演じるバレリーナの女性の共通点は、「現実と夢と妄想の狭間で葛藤する一人の人間の物語」である事に気づいたんです。今回僕が見た「ブラック~」という作品は、純真な白鳥と悪魔の使いで自由奔放な黒鳥の二つの役どころを演じるのに苦悩する一人のバレリーナと妄想と恐怖と官能的な罠に苦しめられる場面は、まさに全身全霊を込めたとしか言いようがないですね。今まで30何年生きてきてこんなに恐ろしくも美しい映画作品はないと思います。
[ 2011/06/03 20:25 ] [ 編集 ]

確かに本作と「ブラック・スワン」は共通点が多いですね。元々監督はこの2本を1本として撮ろうとしていたくらいですから、そう思うのも無理もないかもしれません。
尚、当初は落ちぶれたレスラーとバレリーナの恋愛映画を想定していたようです。
[ 2011/06/04 02:03 ] [ 編集 ]

ランディ

友達とDVDでみました。レスラー人生もピークを過ぎ、娘とは絶縁状態、ステロイドの影響で心臓は弱っているありさまの中年レスラー ランディー。

娘さんとの約束すっぽかすのは さすがにマズイよ~(´Ц`)

自分には「この場所しかない」不器用な生き方しかできないランディーは やはり 悲しい男です。

セクシー俳優として80年代は全盛期だったのに ボクシングのために自分から全盛期を捨てちゃって・・・半ばバカだと思いましたよ。

 ロークは'88年に「ホームボーイ」というアメリカを渡り歩く流れ者のボクサーのジョニーを演じています。

 ボクシングはスクリーンの中だけにしておけばよかったんだと思いますがいかがでしょうか
[ 2012/08/18 20:14 ] [ 編集 ]

ロークは俳優としては非常に魅力的なのですが、プライベートで人生を棒に振っちゃいましたよね。
非常に惜しいと思います。

「ホームボーイ」は未見ですが、まさに自分の人生の投影といった感じでしょうか。
機会があれば見てみたいと思います。
[ 2012/08/21 01:28 ] [ 編集 ]

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