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ゾンビーノ

コメディ寄りなホラーといった感じ。
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(2008/04/23)
クサン・レイビリー・コノリー

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「ゾンビーノ」(2006カナダ)星3
ジャンルコメディ・ジャンルホラー
(あらすじ)
 人間とゾンビが共存するもう一つの世界。ゾンビは特殊な首輪をつけられ人間のペットやメイドとして飼われていた。小学生ティミーの家にも新しいゾンビがやって来た。同級生に虐められた所を助けられたティミーは、ゾンビをファイドと名付けて心を通わせていくようになる。そんなある日、首輪が故障してファイドが近所の老婆を噛み殺してしまった。平和な町が一転してパニックに陥る。
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(レビュー)
 イジメられっ子の少年と心優しいゾンビの友情を、ほのぼのとしたタッチ描いたコメディ。

 ホラー映画における一大ジャンルであるゾンビ映画。それをコメディとして料理したセンスを買いたい。残酷描写も出てくるが極力抑えられており、基本的にはティミー少年から見た朴訥とした世界観が構築されている。まるで50~60年代のアメリカを描くサバービア・ムービーのようだ。

 とはいえ、一応ゾンビ映画である以上ただのコメディでは終わらない。辛辣なブラック・ジョークも少し入っている。
 例えば、ゾンビしか愛せない隣人の存在は面白い。どうして彼がそうなってしまったのかは映画を見てもよく分からないが、趣味嗜好とはいえかなりのド変態で、人間に愛を示せない所に少しだけ同情も覚えてしまう。この屈折した偏愛は気の毒であると同時に滑稽でもある。

 もう一つは、ティミーの父親の顛末についてである。これには少し考えさせられる面があった。
 町の佇まいが60年代風なら、そこに住む人々の生活リズムや思考もやはり半世紀前のものである。ティミーの家庭は、先進的な母親と古い価値観に縛られて生きる父親。そして、メイドとして飼われるゾンビのファイドで成り立っている。そこでは古風な父権社会がまかり通っている。
 ここで着目したいのはゾンビの扱いである。まるで南部社会における奴隷黒人のような卑賤の扱いを受けている。黒人を異端視し社会から阻害した過去の歴史から見ても、ゾンビが黒人のメタファーのように見えて仕方がなかった。アメリカで公民権運動が盛んになったのは50年代から60年代にかけてのこと。ドラマの舞台と合致するのは単なる偶然ではないはずだ。

 更に言うと、ティミーの母親の反乱については、60年代に起こるウーマンリブの潮流と重ねて見ることも出来る。映画のラストは葬式のシーンで締めくくられているが、父権社会の終焉を暗喩しているようでクスリとさせるれた。中々エスプリの効いたオチだと思う。

 一方、映画の本文であるところのティミーとファイドの友情についてはやや物足りなさを覚えた。淡々とした展開でもう一捻り欲しい所である。
 むしろ、俺が興味を引かれたのは、ティミーではなく彼の母親とのささやかなロマンスの方である。ゾンビとの不倫なんて考えただけで病的過ぎるが、中々面白い。ダンスのシーンに奇妙なロマンチズムをおぼえた。ここはこの作品で一番の名シーンだと思う。
[ 2009/07/19 13:37 ] ジャンルコメディ | TB(0) | CM(0)

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