痛快なバカ映画!
「プラネット・テラー in グラインドハウス」(2007米)
ジャンルアクション・ジャンルホラー
(あらすじ) テキサスの田舎町。軍事施設から流出した生物化学兵器で、人間が次々とゾンビ化していった。ゴーゴーダンサーのチェリーはゾンビに襲われ、そこを元恋人レイに助けられる。右足を失った彼女を治療するために、二人は病院へ向かう。ところが、そこもゾンビに襲撃される。チェリーは生き残った人々とゾンビに戦いを挑んでいく。
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(レビュー) B級映画のオマージュとして作られた「グラインドハウス」。1本はタランティーノが監督した
「デス・プルーフ」で、もう1本がR・ロドリゲスが監督した本作である。ゾンビ映画のパロディとして見る事が出来、その手の作品が好きな人ならクスリとするような場面が多々登場してくる。タランティーノの知性が少しだけ鼻についた「デス・プルーフ」に比べると、本作には寸分の知性の欠片も見当たらない。ひたすらアクションとブラック・ユーモアで押し切るマッスル系な快作で、個人的にはこちらの方が楽しく見れた。
映像の作りは「デス・プルーフ」の前半同様、古めかしい映画のようにコラージュされている。そればかりか、途中で「フィルムが紛失しました」という字幕が入り、いきなりシーンが次の展開に飛んでしまう!娯楽の三大要素であるエロ、ギャグ、アクションのためには話の破綻はお構いなし‥といういい加減さがなんともはや‥。
出演陣はB級スターで固められているが、中でもM・ビーンの老け方には少なからずショックを受けた。また、ロメロのゾンビ映画ではお馴染みの特殊メイクアップアーティスト、T・サヴィーニも出演している。八面六臂の活躍を見せ良い味を出している。彼は出演する作品で必ずゾンビに無残な殺され方をしてファンを楽しませてくれるのだが、今回もその”お約束”は健在。
尚、映画の冒頭に架空のアクション映画の予告編がついている。どうやら冗談ではなくて本気で製作するつもりらしい。R・ロドリゲス監督の稚気に富んだ”おふざけ”はもはや天性のものとしか言いようが無い。今思うとそれがモロに出たのが「スパイキッズ」(2001米)だったのかもしれない。こちらもほとんど冗談のような設定だった‥。