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ルワンダの涙

「ホテル・ルワンダ」と同じ設定のドラマだが中々見応えあり。
ルワンダの涙 [DVD]ルワンダの涙 [DVD]
(2007/09/19)
ジョン・ハート

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「ルワンダの涙」(2005英独)star4.gif
ジャンル人間ドラマ・ジャンルサスペンス
(あらすじ)
 1994年、ルワンダ共和国でフツ族出身の大統領の乗った飛行機が墜落した。政府はツチ族のクーデターだと発表し、フツ族はいっせいにツチ族の大量虐殺を始めた。公立技術専門学校を運営するクリストファー神父は、逃げるツチ族を構内に匿う。駐留する国連治安維持軍に守られながら、周囲を取り囲んだフツ族との間で緊張した睨み合いが続いた。そんな中、白人教師ジョーはBBCのテレビキャスター、レイチェルと一緒に、この切迫した状況を世界に知らせようとする。
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(レビュー)
 ルワンダで起こった大量虐殺事件を、赴任神父の目を通して描いた実話の映画化。

 前年に同じ題材で「ホテル・ルワンダ」(2004英伊南アフリカ)が製作されているため、どうしてもそれとの比較で見てしまいたくなる。ただ、同じ題材を描きながらも両作品には決定的な違いがあり、また改めてこの惨劇を別の角度から捉える事が出来た。

 二つの作品の一番の違いは視点である。「ホテル・ルワンダ」は虐殺されるツチ族側の視点で描いたドラマだった。本作は、ツチ族を守る白人神父の視点で描かれている。つまり、事件の被害者ではなく、彼等を守る第三者の視点に立って描かれるところが決定的に違う。そこにヒューマニズムというテーマが浮かび上がってくる。心を突き動かすくらいの感動を味わえたという意味では、「ホテル・ルワンダ」と同じくらい力の篭った作品に思えた。

 演出は終始ドキュメンタリータッチが貫かれている。これが作品に異様な緊迫感を与えている。例えば、ジョーがレイチェルとフツ族の検問を通るシーンはかなりハラハラさせられた。また、ここでのミスリードの身顕しも意表を突いたもので絶妙である。「ホテル・ルワンダ」を見たときにも思ったのだが、どこにも逃げ場がない死と隣り合わせの極限的状況は、映画的なサスペンスを上手く引き出している。しかも、実話がベースという前振りがあるので、益々絵空事に見えなく一定の説得力を持つに至っている。”事実は小説よりも奇なり”である。正にそこが本作の強みだと思う。

 また、これも「ホテル・ルワンダ」に言えた事だが、国連やジャーナリストといった傍観者に対する痛烈な批判も強く打ち出されていた。それを表現したのが原題である「Shooting Dogs」である。この言葉は、クリストファー神父と国連治安維持軍の大尉の間で交わされる会話の中に登場してくる。人間の力は何と無力であるか‥。その憂いを表したような言葉で、なんともやりきれない思いにさせられた。

 全体を通して中々の力作感があるが、一つ、二つ演出の面で引っかかる部分があったのは惜しまれた。出産シーンでの神父の働きは不要に思えた。また、脱出劇はもう少し上手く撮って欲しかった気がする。どう考えても無理くりに見えてしまう。

 キャストでは神父役を演じたJ・ハートの好演が素晴らしかった。精練とした顔つきが信仰者という役柄に説得力をもたらしている。
[ 2009/10/22 00:44 ] ジャンル人間ドラマ | TB(0) | CM(0)

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