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ホステル

コレは一種の見世物小屋だと思う。
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(2009/07/03)
ジェイ・ヘルナンデスデレク・リチャードソン

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「ホステル」(2005米)hoshi2.gif
ジャンルホラー・ジャンルサスペンス
(あらすじ)
 ヨーロッパを旅行する3人のアメリカ人ジョッシュ、バクスター、オリーは、アムステルダムで興味深い話を聞く。スロバキアに快楽を提供してくれるホステルがあるというのだ。早速3人はそのホステルへと向かった。到着早々、ルームメイトの美女達に出迎えられ夢のような一時を味わう。ところが、翌日オリーが行方を晦ましてしまった。フロントは今朝方チェックアウトしたという。不審に思ったジョッシュとバクスターは彼を捜し始めるが‥。
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(レビュー)
 旅で出会う恐怖の体験を残酷な拷問描写で綴った異色のホラー映画。

 見ているこっちが思わず目を背けたくなるような肉体破壊描写は、昨今で言えば「ソウ」シリーズの拷問が思い出される。これは純粋に言えばホラー映画というよりも、むしろ残酷描写に専念した見世物映画、もっと言えば魔術師奇術師が披露する人体切断ショーとかそういった類のエンタテインメントだと思う。H・G・ルイスのカルト作「血の魔術師」(1972米)などはその最たるものだと思うが、かつてのモンド映画的な作品が現代でもそれなりに受けているとしたら、それはある意味で興味深い傾向だ。この「ホステル」も「ソウ」同様、続編が作られている。

 ただ、肝心の拷問描写は凄惨さや刺激度という点で「ソウ」シリーズの方がアイディアとしては優れているように思った。
 また、ストーリーも「ソウ」シリーズと比べると単調な上、隙間も多い。全体の2/3は伏線張りのための展開で、ここにサスペンスとしての面白みがあればもう少しマシになったと思うが、残念ながらそこまで気の利いた作りになっていない。伏線張りのドラマを半分に削って、見所となる拷問ショーを増やすくらいのサービス心を見せて欲しかった。

 演出はこの手のジャンル映画にしてはかなり異質、というかコメディライクなところがある。「志村後ろー!」的な突っ込みを何度入れたくなくなったことか‥。狙いではあると思うのだが余り笑えない。

 面白いと思ったのは、舞台を東欧の小国に設定したことである。拷問の盛んな欧州の歴史背景を作品の異様なムードに上手く取り入れているように思った。
 また、ドラマの構成が一部テクニカルな表現になっていたのも面白い。ドラマの視点が中盤から別の人物に推移する。製作総指揮をQ・タランティーノが担当しているので、これはタランティーノの影響なのかもしれない。「パルプ・フィクション」(1994米)でも、同様の視点の切り替えは行われていた。
 監督はE・ロス。先日見たタランティーノ作「イングロリアス・バスターズ」(2009米)ではバットでナチスを撲殺するアメリカ兵を強烈に演じていた。互いの作品に製作やキャストで絡むくらいなのだから、この二人は余程馬が合うのだろう。
[ 2010/01/15 00:23 ] ジャンルホラー | TB(0) | CM(0)

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