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おとうと

姉役岸恵子が素晴らしい。これは惚れずにおれまい‥!
おとうと [VHS]おとうと [VHS]
(1994/01/28)
岸恵子

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「おとうと」(1960日)star4.gif
ジャンル人間ドラマ
(あらすじ)
 げんは高校生の弟碧郎と作家の父、後妻の母と暮らしている。父は仕事ばかりの人間。母は持病で体が弱く、げんが家事全般を引き受けていた。ある日、碧郎が不良仲間とつるんで万引きをはたらく。げんの心配をよそに、その後も碧郎はボートや乗馬をして家計に負担をかけ放蕩の限りを尽くした。年頃のげんには当然見合いの話もあったが、今の生活では考えられない。家族にその身を捧げる決心をするのだった。
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(レビュー)
 美しい姉弟愛を描いた感動のドラマ。

 不出来の弟碧郎を優しく包み込み、時に厳しく諌める姉げんのキャラクターの魅力が本作の最大の見所である。げんは碧郎にとって母親代わりであり、憧れの恋人のような存在である。穿って見れば近親相姦の異端愛に写るかもしれないが、(事実クライマックスシーンの”ある演出”は公開当時、海外で姉弟を超えた関係の暗喩として捉えられたらしい)、ただ誤解を招かないように言っておくが、それは邪推に過ぎない。姉弟の交流は、対立場面も含めて、基本的に清く純粋なるものとして描かれている。受ける印象は純粋な姉弟愛だ。

 姉げんを演じるのは岸恵子。仕事しか頭に無い父と、病気で宗教にのめり込む母を抱えながら健気に働く姿は正に母性の極みと言える。女として生きる事を捨て、ひたすら家族のためにその身を費やす所作は、ドラマとは分かっていても憧れの目で追いたくなる。

 監督は市川崑。言わずと知れた名匠であるが、他の作品に比べると若干演出にムラがあるのが気になった。前半のアヒルの行進はコメディ要素を狙ったものであろうが、全体がトラジディである本作においては、やや”フザケ過ぎ”な感覚を抱いた。また、後半はかなりシットリとしたトーンが貫かれるが、時々観客に与える効果としてショッキングさを狙った演出が挿入される。例えば、過度のズームアップは唐突な感じを受けた。もっとも、この違和感の原因は音楽によるところも大きい。その場の雰囲気に似つかわしくない選曲が幾つかあった。

 撮影は宮川一夫。”銀残し”という手法が本作では採用されている。これは簡単に言ってしまえば、色彩を暗く落ち着いたトーンにすることで映像に一定の渋みを当てると言う技術である。現在でもこの手法を採用する映画が作られていて、市川&宮川が生んだ映画史に残る発明である。
Wiki銀残し
[ 2010/01/24 00:34 ] ジャンル人間ドラマ | TB(0) | CM(2)

ありのさんへ、今晩は。僕は、母と妹一緒に山田洋次監督作品版「おとうと(2010/出演吉永小百合、笑福亭鶴瓶、蒼井優、加瀬亮他 監督山田洋次)」を見たとき、エンド・クレジットの一番最後に書かれてあった(公式パンフレットにも、同じ事が書いてある。)、「この作品を故市川昆監督作品「おとうと(1960)に捧げる」とあったのはこの事だったんですね。僕はこの、1960年版も見てみたいです。
[ 2010/02/20 23:39 ] [ 編集 ]

こんばんは、にょろ~んさん。
山田洋次監督の「おとうと」は見てませんが、もしかしたらこの市川昆監督の「おとうと」と共通する部分があるのかもしれませんね。
現に、上映初日の舞台挨拶で山田監督は市川監督が生きていたら報告したかった‥と言ってました。
機会があれば、この市川昆監督の「おとうと」もぜひご覧になってください。
[ 2010/02/22 02:53 ] [ 編集 ]

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