ファンなら見て損なし
「マクロスF~イツワリノウタヒメ~」(2009日)
ジャンルアニメ・ジャンルSF・ジャンルアクション・ジャンルロマンス
(あらすじ) 西暦2059年、人類は新たな生存地を求めて宇宙を漂流していた。移民船団マクロス・フロンティアに銀河の歌姫シェリル・ノームがやって来る。パイロットを目指す高校生アルトは、彼女のステージ演出に参加することになった。一方、アルトに密かな想いを寄せる少女ランカもコンサートを見に来ていた。彼女の夢はシェリルのような歌手になることだった。コンサートの最中、船団は突然謎の生命体バジュラの攻撃を受ける。きしくもアルトは最新戦闘機VF-25に搭乗して戦うことになる。
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(レビュー) 2007年にTV放映されたSFアニメ「マクロスF」の劇場版。今回は劇場2部作の前半に当たる作品である。
若干の設定変更を含めTV版からの再構築が見られる。単にTVのシーンを編集しただけではなく、新作カットを書き下ろすことで1本の作品として作り直した‥という感じだ。既存のフィルムをパッチワークするだけの総集編的な意味合いしか持たない作品が多い中、起承転結の自然な流れを作りテーマを明確に打ち出すための方法として、こういうやり方は好感が持てる。
ただ、そうは言っても、やはり語りつくせぬ情報は多々ある。これはTVシリーズというロング・スパンのドラマを劇場用作品という短い時間に圧縮する上での悩ましい問題であろう。あれもこれも入れるわけにはいかない。設定の説明不足、あるいは唐突に出てくるバックストーリーのせいで、一見さんにとっては決して優しい映画とは言いがたい。作り手側としても特定のファンに向けた思い切った”割り切り”を考えなければ、作品としての成功は望めないと踏んだのだろう。
この「マクロス」は、約30年にわたって様々な形でシリーズ化されてきた作品であり、メカと音楽という二大要素が重要なコンテンツを成している。それを知っていないと、何故歌うのか?ということにもなりかねない。作品の”売り”を提供するためには、細かな設定については知っているものとして目を瞑ってもらうしかない‥というわけだ。
‥で、本作なのだが。良い意味で、サービスに徹した”割り切り”が出来ていると思った。シリーズの売りである二大コンテンツに特化した内容で、ファンとしては満足できる内容になっているのではないだろうか。メカアクションはスクリーン栄えするように新たに作り直され、新曲を交えたステージシーンはクライマックスを大いに盛り上げている。アルトとランカ、シェリルが織り成す恋愛模様、夢を追い求める個々の葛藤も無理なく描きこまれている。ただ、これは作画的な面だが、欲を言えば所々のギャグシーンはもう少し丁寧に描いて欲しかった。
こんにちは、ありのさん。実は僕この作品見に行っていないのですが、
「タイアップ戦略」が目立ったのも特徴でした。(ある大手コンビニチェーン(そのコンビニが作品中に出ていたものにそっくりだったため。)ではこの映画にちなんだ商品(中華風デザート、チャーハン、紙パック飲料、調理パン、レンジで3分温めると出来るラーメン、焼菓子(それぞれの地区によって異なる。))が発売されていましたし、ある鉄道路線ではこの作品の宣伝のための「ラッピング電車」も走っていました。)ありのさん、今回のような戦略は今後増えていくのでしょうか?
こんばんは、にょろ~んさん。
不況とはいえ、昨今この手のアニメ、ゲーム等の商品にはかなり美味しい経済効果が潜在しているのだと思います。
パッケージ次第ではお客さんは買ってくれる。それを知っていて企業が戦略的に利用すること自体は当然という気もします。
某お米がニュースで取り上げられた時には驚いたものですが、自分は段々とそのあたりの戦略に麻痺感覚を覚えてきている状態です。
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