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ヴィーナス

P・オトゥールは衰え知らず。
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(2008/05/08)
ピーター・オトゥールレスリー・フィリップス

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「ヴィーナス」(2006米)星3
ジャンルロマンス
(あらすじ)
 モーリスは今や端役専門の老俳優に落ちぶれていた。ある日、友人イアンの部屋で彼の姪ジェシーと出会う。モデル志望のバイタリティー溢れる少女にモーリスは年甲斐も無く惹かれていった。彼はイアンの頼みで彼女の相手をすることになるのだが‥。
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(レビュー)
 老俳優と今時の少女の交流を綴ったヒューマン・ドラマ。

 モーリス役を名優P・オトゥールが演じている。齢85になるというのにこの色気‥老いて尚衰えずとは正にこのことだろう。俳優という職業は色気がなくなってしまったらお終いだと思う。観客をいかに魅了するかが俳優にとっての大前提であるからだ。そういう意味では、この映画のクオリティを根底から支えているのは、この名優の色気をもって他に無い。

 モーリスは孫ほども年の離れたジェシーにのめり込んでいく。ヌードモデルをする彼女を覗いたり、服を買ってやるといって虚勢を張ってみせたりetc.まるで思春期を思わせるような猛烈なアタックを繰り返していく。そこがユーモラスに見えたり、逆に決して実らぬ恋だからこそ残酷なものに写ったりもする。

 奔放な少女に老人が翻弄されるという図式は、最も有名なところではナボコフの「ロリータ」が思い出される。人生の最期を迎えんとする老人と、これからの未来を歩まんとする少女。二人の交流から人生の喜びと悲しみを描いた名著である。本作はこの「ロリータ」と同じ構造を持つドラマである。

 ちなみに、映画版「ロリータ」はキューブリックの作品にしては、今一つ垢抜けない作りで個人的には余り面白く見れなかった。名著の映画がすべからく名作というわけにはいかない。そして、本作も名作足りえているかと言うと、話はそう単純にいかない。確かに感動的な部分もあるにはあるのだが、ドラマ自体の広がりが少ないため全体を通して目詰まり感は否めない。紋切り的でコンパクトにまとめすぎてしまったという印象か‥。小品的な味わいを求めたい人には丁度良いのかもしれないが、新しいものや刺激を求めたいという人には物足りなく写るだろう。

 そんな中、印象に残ったセリフがある。ヴィーナスの絵画を見たモーリスの呟きである。
「男は美しい女神を求め、女は美しい子供を産む。」
これは男女の性差を端的に言い表した含蓄のあるセリフのように思う。この言葉に作品のテーマが集約されているような気がした。
[ 2010/02/20 01:03 ] ジャンルロマンス | TB(0) | CM(0)

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