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クワイエットルームにようこそ

異才松尾スズキが放つ怪作!
クワイエットルームにようこそ 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]クワイエットルームにようこそ 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]
(2008/03/19)
りょう内田有紀

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「クワイエットルームにようこそ」(2007日)星3
ジャンルコメディ・ジャンル人間ドラマ
(あらすじ)
 雑誌記者明日香は、仕事のストレスと夫婦関係の軋轢から、睡眠薬を多量摂取して病院に運ばれる。そして、自殺の危険性があるとして精神病の隔離施設に移された。彼女は自分は正常だと訴え出るが、病院側はそれを認めなかった。長期療養を余儀なくされた明日香は、そこで様々なワケあり患者達と出会う。過食症の少女ミキ、一見普通に見えるが逃避癖のある主婦栗田、ピアノを奏でる自閉症のお嬢様サエ。彼女等との交流に不思議と安堵を覚えていく明日香。そんなある日、彼女はある患者とトラブルを起こしてしまい‥。
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(レビュー)
 精神病棟に強制入院させられた女性の悲喜こもごもをブラックな笑いで綴ったコメディ作品。
 監督は様々なフィールドで活躍を続ける異才松尾スズキ。直木賞の候補にもなった自らの原作を元に、いかにも松尾らしいダメ人間達の心の闇をシニカルに描いている。

 物語序盤は、睡眠薬の過剰摂取で一時的に記憶を失った明日香が、何故自分が精神病棟に強制入院させられているのか?その謎を解明していくというストーリーになっている。
 このミステリーは、面会に来た夫の回想で一旦は解明される。しかし、これを伏線として後に意外などんでん返しが用意されている。これはいわゆる”ブラックアウト物”の映画の一つのパターンで、最近で言えば「メメント」(2000米)という作品があった。また、D・ホッパーの怪演が印象的だった、タイトルもそのものズバリな「ブラックアウト」(1997仏米)という作品があった。これらの作品に共通しているのは最後の意外などんでん返しである。それを期待しながら見ると本作も中々楽しめるのではないだろうか。

 中盤からは、他の入院患者達との交流を通して明日香の成長が描かれていく。不謹慎ながら、精神病という色々な意味で危険な題材をよくぞここまで毒気タップリに描いた‥と感心させられた。言ってしまえば、J・ニコルソン主演の名作「カッコーの巣の上で」(1975米)と同じシチュエーションなのだが、そこで繰り広げられる患者同士の交流は決して甘ったるいヒューマニズムに堕するものではない。いかにも松尾スズキらしい辛辣な表現は、患者達すなわち社会から疎外された者達に対する愛ある叱咤の言葉に思えてくる。
 前作「恋の門」(2004日)もそうだったが、松尾スズキは異端者、ドロップアウトした者に幾ばくかの親近感を持って接しているようなところがある。これは彼自信が作家としてはマイナーな、つまるところクセを持った異端者であることからくる同胞意識があるからなのかもしれない。劇中で育まれるダメ人間の友情にどこか優しさが感じられるのは、こうした監督自身のシンパシーがあるからなのだろう。

 明日香を演じるのは内田有希。酒とクスリに溺れる”やさぐれ”キャラを体当たりで演じている。白目をむいたりゲロを吐いたり、これまでにない汚れ役は新鮮だった。また、患者の一人を演じる大竹しのぶの怪演はかなり強烈だった。少しやり過ぎな感じがしなくもないが、インパクトという点で言えば随一である。一方で、蒼井優とりょうは、今ひとつキャラを活かしきれていないのが残念だった。それと、白井先生に関しては反則としか言いようがないなぁ‥(笑)
[ 2010/03/21 00:55 ] ジャンルコメディ | TB(0) | CM(0)

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