FC2ブログ










紙屋悦子の青春

味のある作品。泣ける。
紙屋悦子の青春 [DVD]紙屋悦子の青春 [DVD]
(2007/06/22)
原田知世.永瀬正敏.本上まなみ.松岡俊介

商品詳細を見る

「紙屋悦子の青春」(2006日)星3
ジャンルロマンス・ジャンル青春ドラマ
(あらすじ)
 昭和20年。戦争で両親を亡くした少女悦子は、鹿児島の兄夫婦の家で暮らしていた。彼女には密かに想いを寄せる人がいた。それは兄の後輩で海軍航空隊に所属する明石少尉である。ある日、兄が縁談の話を持ってくる。期待に胸膨らませる悦子だったが、縁談の相手は明石の親友永与少尉だった。落胆するが、実際に会って話してみると、その素朴さに惹かれていく。
DMM.comでレンタルする
goo映画
映画生活

ランキング参加中です。よろしければポチッとお願いします!

FC2ブログランキング
にほんブログ村 映画ブログへ人気ブログランキングへ


(レビュー)
 戦争によって引き裂かれた恋と友情を感動的に綴った青春ロマンス作品。

 監督は黒木和雄。彼の作品は以前「祭りの準備」(1975日)「竜馬暗殺」(1974日)を紹介した。力強い豪快な演出を信条としながら、叙情的なテイストも中々に上手い名匠である。尚、本作は彼の遺作である。初期時代のような豪快さはないものの、老いてこそ出せる”巧みの味”。それを十分に感じさせてくれる作品になっている。

 物語は、現代の悦子と永与の回想劇で進行する。二人の馴れ初の秘密がノスタルジックに綴られ、たとえどんなに悲しい過去でも、今の自分達の幸せがあるのはあの過去があったからなのだ、という人生の彩が丁寧に描かれている。
 戦時下の悲劇と聞けば深刻一辺倒なドラマを想像してしまうが、ユーモラスで朴訥とした雰囲気を随所に織り込むことで、作品全体の印象は温かみに満ちたものになっている。

 黒木監督の演出も実に手堅い。冒頭から安定したフレーミングの長回しが続き、以後も基本的にはこの手法が取られている。主だった登場人物は5人のみ。必要最小限のダイアローグ劇に、ユーモラスで洒落たセリフを自然にはめ込むあたりは正に熟練ならではという感じがした。特に、前半の悦子と明石、永与の初々しいやり取りが秀逸である。また、兄夫婦のやり取りにもほのぼのとした味わいがあって良かった。

 悦子役の原田知世、永与役の永瀬正敏、明石役の松岡俊介。3人ともリアリティを追求する黒木監督の演出に見事に応えていると思った。但し、悦子と永与の現在の姿については違和感が残った。主に外見に関してなのだが、老けメイクの雑さが惜しまれる。ハリウッド映画なら完璧にメイクするだろうが、日本映画はどうしてもこのあたりが弱い。
[ 2010/03/25 00:41 ] ジャンルロマンス | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://arino2.blog31.fc2.com/tb.php/555-0937d308