終盤が‥。
「アンダーワールド」(2003米)
ジャンルファンタジー・ジャンルアクション
(あらすじ) ヴァンパイアとライカン(狼男)は千年に渡って激しい戦いを繰り広げていた。ヴァンパイアの女戦士セリーンは、ライカンがマイケルという青年医師の命を狙っていることを知る。一体このマイケルにどんな秘密が隠されているというのか?セリーンはライカンの襲撃から彼を守る任務を負う。しかし、逃走中にライカンのリーダー、ルシアンにマイケルは噛まれてしまった。こうして狼男になってしまったマイケルは、ヴァンパイアからも命を狙われるようになる。
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(レビュー) ヴァンパイアと狼男の壮絶な戦いを描いたファンタジー・アクション作。
ダークでゴシックなヴィジュアルとスタイリッシュなアクションシーンに魅せられる。ヴァンパイアの女戦士セリーンを演じたK・ベッキンセイルのセクシーなラバースーツ姿も実に決まっている。目の保養としては申し分ない。
しかし、どれもこれも、どこかで見たことのあるようなシーンばかりで、厳しく見てしまうとオリジナリティに欠けると言わざるを得ない。「マトリックス」(1999米)、「バットマン」(1989米)、「エイリアン2、3」(1986、1992米)、「ブレードランナー」(1982米)、「ハウリング」(1981米)といった所の作品をかなり意識して拝借しているような気がした。このあたりはご愛嬌ということで、突っ込みを入れながら見るのがベターか?
物語は理詰めに終始する前半はやや退屈した。後半からようやく波に乗っていける感じだ。各キャラクターの過去を明らかにしながらドラマチックに盛り上げられていく。特に、ルシアンとビクターの因縁は中々捻りが効いていて面白かった。ただ、これが前面に出すぎてしまった感がする。その間、本来の主人公であるセリーンが後方に追いやられてしまい、ドラマ的にどっちに向かおうとしているのかよく分からなくなってしまった。そもそも終盤のセリーンの立ち振る舞いにどんどん一貫性が無くなっていくのも問題である。ヴァンパイアの若きリーダー、クレイブンとの確執はどこへ行った?敵であるルシアンの言葉を素直に信じてしまうのはいかがなものか?キャラクターの芯がぶれるのでドラマに中々集中できない。終盤はもっときちんと考えて作って欲しかった。
尚、シリーズ化され現在のところ3作目まで作られている。第4作は来年全米公開で企画されているが、コアなファンを持つこの手のシリーズの命運は、やはりその世界観を崩さないということに尽きるだろう。ただ、逆に言うとマンネリ化というジレンマも抱えることになる。このあたりを製作側がどう判断するか?難しい問題だが、果たして‥?