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ヘンリィ五世

構成がユニーク。
ヘンリィ五世〈デジタルニューマスター版〉 [DVD]ヘンリィ五世〈デジタルニューマスター版〉 [DVD]
(2002/10/25)
ローレンス・オリヴィエロバート・ニュートン

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「ヘンリィ五世」(1945英)星3
ジャンル古典・ジャンルアクション・ジャンル戦争
(あらすじ)
 15世紀初頭、イギリスのヘンリィ王の元にフランスから使者が拝謁にやって来た。彼等に託された伝言はヘンリィを怒らせる。ヘンリィは領土継承をかけてフランス軍に戦いを挑んでいく。
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(レビュー)
 シェイクスピアの戯曲「ヘンリー五世」を、イギリスが生んだ名優L・オリヴィエが製作・監督・主演を兼ねて映画化した作品。

 正直、物語の中味は余りない。いわゆる軍記物としての面白さはあるのだが、反面、登場人物の心象は表層的で味わいに欠ける。
 したがって、この単調なドラマをどう演出するか?そこが見所となってくる。

 まず、物語は大衆演劇場で上演される「ヘンリー五世」から始まる。コロスを狂言回しにしながら、イギリス王室、居酒屋での兵士達のやり取り、イギリス軍の出航、フランス上陸等々、軽快に展開されていく。ちなみに、コロスは古代ギリシア劇において物語背景を観客に説明する役であり、元々は合唱隊のような組織構成だった。ここでは一人の男がその役を担っている。面白いのは彼が観客の想像力を掻き立てるようにして、ドラマを劇場のステージから、オープンセットのスタジオ、広大な自然のロケーションへと、どんどん広げていく点である。劇中劇だった虚構のドラマ「ヘンリー五世」が、シーンが進むに連れて外の世界に飛び出し現実のドラマになっていくのだ。この構成が奇抜で面白い。

 映画中盤で描かれるシュールなオープンセットは、メタ演劇的な遊び心に満ちいて実に楽しい。
 そして、後半の大自然の中で描かれる合戦シーンの迫力には圧倒されてしまった。もしかしたら、M・ギブソン監督の「ブレイブハート」(1995米)はこの作品を参考にしているのではないだろうか?所々の演出がよく似ていると思った。

 映像は鮮やかに設計されており、衣装、美術は今見てもお洒落で刺激的である。撮影はR・クラスカーが担当している。彼は後に「第三の男」(1949英)等、数々の傑作を撮っていくが、本作が彼のデビュー作となる。ここでも見事なカメラワークに魅せられた。
[ 2010/06/14 00:58 ] ジャンル古典 | TB(0) | CM(0)

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