キャストは◎
「ラブソングができるまで」(2007米)
ジャンルロマンス・ジャンルコメディ
(あらすじ) 80年代に活躍したアイドルグループのヴォーカリスト、アレックスは、今は地方のイベント回りをしている。そんな彼の元に人気絶頂の歌姫コーラから作曲を依頼される。二つ返事で引き受けたアレックスだが、曲作りから遠ざかっていたこともあり中々歌詞が書けない。そんな時、彼の部屋の観葉植物の手入れをしているソフィーの歌声が聞こえてきた。その歌詞に惚れ込んだアレックスは、彼女に曲作りの協力を申し出る。
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(レビュー) 落ちぶれた歌手と失恋の痛手を引きずるヒロインのロマンスをキュートに描いた作品。
気軽に見れるロマコメだが、これと言って目を引くほどの物はないし、決してクオリティが高いわけでもない。そもそも、主人公とヒロインの出会いに全くインパクトが無いというのは考え物である。どんなロマコメでもここで観客を一気に引き込むのが作る側の腕の見せ所だろう。それが本作のアレックスとソフィーの場合、余りにも凡庸で肩透かしを食らう。
そして、彼らの関係発展を促す“世話焼き係”的な存在‥定石を狙ったところでソフィーの姉が用意されているのだが、これも今ひとつ効果的に物語に絡んでこない。いかにも取ってつけたように写る。
さらに、これが一番の問題なのだが、曲作りのシーンに工夫が感じられなかった。作詞作曲は部屋に篭ってするものであり、割と地味なシーンになってしまう。だからこそ、演出上の工夫は必要であろう。例えば、曲作りのためのインスピレーションを得るために二人でデートをするとか、場面展開の工夫を要して欲しかった。
かようにシナリオは全体的にイージーすぎて食い足りない。
キャストについては申し分ない。アレックス役のH・グラント、ソフィー役のD・バリモア。夫々にこの手のロマコメはお手の物であり安心して見る事が出来る。H・グランドは案外歌が上手いことにも驚かされた。吹き替えなしでピアノの弾き語りにも挑戦して中々頑張っている。
また、オープニングとエンディングのPV映像には笑わされた。音やファッションがいかにも80年代テイストで今見るとかなりダサい。しかし、こういのは嫌いではない。懐かしく見ることが出来た。