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少年メリケンサック

宮崎あおいのM属性っぷりが良い。
少年メリケンサック スタンダード・エディション[DVD]少年メリケンサック スタンダード・エディション[DVD]
(2009/08/07)
宮崎あおい、木村祐一 他

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「少年メリケンサック」(2008日)星3
ジャンルコメディ・ジャンル音楽
(あらすじ)
 大手レコード会社に勤める栗田かんなは、ある日偶然ネットで少年メリケンサックというパンクバンドのライブ映像を見る。衝撃を受けた彼女は社長に直談判し、彼らをメジャーデビューさせることになった。早速、契約を交わそうとベーシスト、アキオの元を訪ねる。ところが、出てきたのは酔っ払いの中年オヤジだった。実は、ライブ映像は25年前のものだったのである。会社はすでに全国ツアーを企画しており、今更後に引けない状況になっていた。こうしてかんなはオヤジバンドを連れて全国ツアーに出ることになるのだが‥。
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(レビュー)
 今更感のあるバンド物の映画だが、本作は中年パンクバンドを題材にしている所が面白い。昨今オヤジバンド・ブームなんていうのもあったが、そのほとんどは定年退職したおじさん達が青春時代に流行った音楽を和気あいあいと演奏する‥といったものだろう。しかし、少年メリケンサックはバリバリの現役パンクバンドとして、メジャーデビュー&全国ツアーを展開していくようになる。
 但し、25年という歳月はあまりに長過ぎた。容姿は見るも無残に変わり果て、当時のパンク・スピリットも消えうせていた。プロモーション・ビデオとは似ても似つかぬ物を見せられた観衆からは当然「すっこめ!」と罵倒され、他の若いバンドからはボロクソに貶される。次第にバンド内には不協和音が起こり、それにかんなは振り回されることになる。

 基本的には、パンクと中年という異質なものを同居させたところにギャグの源を見る事が出来る。例えば、“ぢ”持ちでイスに座れないドラマーとか、車椅子のヴォーカルとか、老眼鏡をかけないとセットリストを確認出来ない等々。こういった“老い”と“パンク”を無理やり結びつたところに“笑い”の根源がある。

 そして、笑いのキーを握るのは、彼らをサポートする役割を持たされたかんなの存在である。メンバーの傍若無人ぶりにキレながらも仕事と割り切って付き合っていくのだが、いくら仕事とはいえこの仕打ちは涙なくして見れない。牛糞まみれになるわ、セクハラされるわ、車から放り出されるわ、酷いとしか言いようがない数々の仕打ちを受ける。その一方で、社長からは責任を取れと脅され、愛する恋人との距離がどんどん遠ざかってしまう。何と言っても、かんなを演じた宮崎あおいが良かった。この人はもしかしたら虐められ体質を持っているのでは‥?そう思えるほど、かんなというキャラを活き活きと妙演している。コロコロと変わる表情が◎である。

 一方、バンドの面子なのだが、こちらは今ひとつキャラが弱い。確かに個性的なメンバーが揃っているのだが、その魅力を完全に出しきれていないという印象を持った。個々の登場シーンは夫々に印象的で良いのだが、いかんせんドラマがギャグを語る方ばかりにベクトルが向いてしまっているので、キャラクターの内面を掘り下げる作業が疎かになってしまっている。例えば、クライマックスで描かれるメンバー内の衝突だが、ここも実に勿体無い描かれ方になっている。ここが決まるとラストに向けて個々のキャラがグンと引き立って面白く見れるのだが‥。演出の問題だと思う。

 監督・脚本は宮藤官九郎。バンドが復活する中盤のシーンにしてもそうだが、ここぞという所の演出に“照れ”が感じられた。「木更津キャッツアイ」くらいバカ騒ぎしてしまうと、さすがにリアリティを無視しすぎ‥ということになろうが、“照れ”を捨ててアゲていくシーンはもっと大胆にアゲていった方が面白くなったと思う。脚本についても同様の事は言える。以前紹介した「舞妓Haaaan!!」(2007日)でも書いたが、この人は要所をギャグで逃げてしまうクセがある。ギャグが持ち味であることは分かるのだが、そればかりでは肩透かしを食らった気分になって見ていて段々退屈してしまう。締めるところはしっかり締めて欲しいし、メリハリをもっとつけて欲しい。脚本家としての映画デビュー作にあたる「GO」(2001日)のような、笑えるけれど切実にパワフルな作品もたまには見てみたい。
[ 2010/12/27 01:14 ] ジャンルコメディ | TB(0) | CM(0)

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