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10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス

寡作な作家V・エリセの奇跡的な作品が見れるオムニバス映画。
10ミニッツ・オールダー コレクターズ・スペシャル [DVD]10ミニッツ・オールダー コレクターズ・スペシャル [DVD]
(2004/07/09)
オムニバス・ムービー

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「10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス」(2002英独スペインオランダフィンランド中国)星3
ジャンルファンタジー・ジャンルサスペンス・ジャンルドキュメンタリー・ジャンルロマンス
(あらすじ)
 世界各国の巨匠が描くオムにバス作品。
「結婚は10分で決める」出所したばかりの男がレストランの給仕にプロポーズする話。
「ライフライン」ナチ台頭下の山村家族の話。
「失われた一万年」南米ジャングルを取材したフェイク・ドキュメンタリー。
「女優のブレイクタイム」女優の休憩時間を綴った1シチュエーションドラマ。
「トローナからの12マイル」薬物の過剰摂取をした男の奔走激。
「ゴアVSブュシュ」米大統領選の舞台裏を描いたドキュメンタリー。
「無幻百花」何も無い土地から引っ越しをする男の話。
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(レビュー)
 10分という時間的制約の中で、名だたる巨匠達が様々なテーマを自由に綴ったオムニバス作品。

 夫々の個性が発揮されていて面白く見れたが、中でもV・エリセの「ライフライン」は出色の出来である。モノクロ映像に戦争の悲劇を淡々と綴った作品で、一つ一つショットの完成度の高さは他を圧倒している。映像は主に二つのシーンで構成されている。一つは家族の平穏な暮らしを映す日常風景、もう一つは寝ている赤ん坊の下腹部が徐々に鮮血に染まっていく光景。日常と非日常の対比が後に起こる悲劇的戦争を鮮烈に印象付け、たった10分間の作品ながらかなりショッキングな寓話になっている。

 他の作品も小粒ながら中々の佳作揃いである。
 第1話のA・カウリスマキの作品は、いかにも彼らしい無表情、無機的ショットの連続で連ねたロマンチックな小品である。

 第3話はV・ヘルツォ-クの作品。これも彼らしい“自然対文明”というテーマが力強く発せられていた。

 第4話はJ・ジャームッシュの作品。元々短編を得意とする監督だけに、設定選びからして優れている。テーマ選びも適確で、いかにもジャームッシュらしいオフビートな味わいが感じられる。

 第5話はW・ヴェンダースの作品。出だしはロードムービーだが、実はブラックコメディだった‥という意外なオチが面白い。本作で一番演出の切れが感じられた。

 第6話のS・リーの作品は、大統領選挙の得票集計の舞台裏を描いたドキュメンタリー作品である。リーらしい告発も感じられ、報道に負けた選挙だった事を改めて知らしめてくれる。

 第7話はアジアで唯一の参加、C・カイコーの作品である。幻想奇談という捻りを入れているが、近代化の波に飲まれていく古きものへの郷愁がコミカルに筆致されており、最後を締めくくるという意味では後味も良い。
[ 2011/06/30 01:09 ] ジャンルファンタジー | TB(0) | CM(0)

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