スピルバーグ映画のオマージュなのは分かるが、もっと内容を整理して欲しかった。
「SUPER8/スーパーエイト」(2011米)
ジャンルSF・ジャンルアクション
(あらすじ) 1979年、オハイオ州の小さな町。少年ジョーは友達と8ミリ映画を撮っていた。ある晩、撮影中に列車事故に遭遇する。学校の理科の先生の車が追突したのだ。現場に駆けつけた軍にただならぬものを感じたジョー達は慌ててその場から逃げた。その後、町では次々と不可解な事件が起こる。町中が不安に襲われる中、ジョー達は国家の陰謀に巻き込まれていく。
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(レビュー) 少年達が国家機密の陰謀に巻き込まれていくSFアクション映画。
製作はS・スピルバーグ。監督・脚本は
「スタートレック」(2009米)のJ・J・エイブラムス。
本作で注目すべきは、物語の舞台をわざわざ1979年の田舎町に設定した点である。ここにはJ・J・エイブラムスの狙いが感じられた。
そもそも彼はスピルバーグに憧れて映画界に入った人物である。彼の大好きなスピルバーグの過去作「E.T.」(1982米)、「グーニーズ」(1985米)、「未知との遭遇」(1977米)といった作品のオマージュと思しき要素が、映像、ストーリーにふんだんに盛り込まれている。そこから言える事は、本作は紛れもなくエイブラムスのスピルバーグ映画原体験を再現した映画だということだ。おそらく、当時熱狂したファンなら、分かる分かる‥という感じで懐かしく見れるのではないだろうか。1979年という時代設定には、自分と同じように過去のスピルバーグ作品に感動した人達にもう一度あの感動を味わってもらいたい‥という監督の狙いが込められているような気がした。
一方で、当時の作品を知らない若い世代に対しても、エイブラムスはサービスの提供を怠らない。彼は日本でも話題になった「LOST」等、数多くのヒットTVシリーズを手がける敏腕プロデューサーでもある。映画=娯楽という思考の下で、観客をいかに驚かせ楽しませるか?という“仕掛け”を常に考えている。過去のスピルバーグ作品を全然知らなくても、老若男女、誰でも楽しんでもらえるように、主人公達の冒険をサスペンスフルに描きながら常に観客の好奇心に訴える作りを心がけている。
ただ、SF、サスペンスといった娯楽要素で外堀を埋めたのは良いが、肝心のドラマの中味が今ひとつである。親子愛、友情、恋愛、独立等、色々と詰め込みすぎて、かなりとっ散らかった感じを受けた。
例えば、親子愛をテーマにするなら、ジョーとアリスの親子関係、どちらか一方に絞って描くべきであろう。あるいは、友情をテーマにするなら、恋敵になるチャールズとジョーの対立→融和に絞って描くべきだ。チャールズが、アリス救出に向かうジョーの肩を押すくらいの“熱さ”はあってしかるべきである。
本作は、エイブラムスの個人的嗜好が反映された作品で、その点では確かに成功していると言える。しかし、幅広いユーザーを対象にエンタテインメントを提供する事に余念が無いばかりに、ドラマが散漫になってしまった。テーマを欲張り過ぎて非常に勿体無い作品になってしまっている。
今晩は、ありのさんお久しぶりです。
この映画を知るきっかけは、「アイアンマン2」のDVDの中に収録されている、新作映画紹介の中にこの映画の「ティーザー予告編」を見た時、最後の部分の「アメリカ空軍のマークの入った貨車」からものすごい音を立てて何かが出てくるのを感じた時「何だあれは!?」と驚きました。それから、映画・音楽・美術ファンがこぞって愛読していた、情報誌ぴあが今週木曜日(7月21日発売号)発売分をもって、休刊することになりました。僕も、雑誌としての「ぴあ」は読む機会はなかったのですが、でもそのぴあさんが運営する「オンラインチケットサービス」である、「チケットぴあ」はよく利用していました。そのぴあさんも「ネットとスマートフォン」関係にエンタメ情報をシフトしていくのかな。なんか少し悲しいです。ありのさんは、雑誌としてのぴあそしてチケットぴあの思い出はありますか?
こんばんは。ぴあの思い出はありますよ。ここ数年は買ってませんが、昔は映画を見るのに時々買ってました。休刊は本当に残念です。
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