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映画ありのまま

こんにちはorはじめまして、ありのと申します。 ここは見た映画について気ままにレビューを垂れ流すブログです。

レイクサイド マーダーケース

2011.07.14(01:13)
ブラック・ユーモアがちょっとだけ入ったサスペンス作品。子供達が恐ろしい‥。
レイクサイド マーダーケース [DVD]レイクサイド マーダーケース [DVD]
(2005/07/29)
役所広司、薬師丸ひろ子 他

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「レイクサイド マーダーケース」(2004日)星3
ジャンルサスペンス・ジャンル社会派
(あらすじ)
 3組の親子がお受験合宿で湖畔のロッジにやって来た。その中の一組、並木家の関係は完全に冷め切っていた。夫婦は別居状態にあり、写真家をしている夫俊介は助手の英理子と不倫している。その日、合宿に遅刻してきた俊介は早速、講師の津久見から注意を受けた。その晩、ロッジで親子揃ってのバーベキュー・パーティーが開かれる。そこに仕事の使いを言い訳に英理子が乗り込んできた。俊介にホテルで待っていると言い残して彼女は去っていった。しかし、これが思わぬ悲劇を呼ぶ。俊介がホテルに向かってる最中に、英理子は逆上した妻に殺されてしまう。
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(レビュー)
 不倫殺人事件を描いたサスペンス映画。

 監督・脚本は青山真治。人間の業に容赦なく迫りながら、徐々に事件の真相を暴いていく終盤は圧巻である。嫉妬、不信、欲深、心の闇を照射し、傑作「EUREKAユリイカ」(2000日)を想起させる息苦しさに溢れていた。ただ、今回は全体的に娯楽寄りな作りを貫いているので、「EUREKAユリイカ」ほど心にズシリと来るものは感じられなかった。

 クレジットを見て分かったのだが、エグゼクティブプロデュサーにフジテレビの亀山千広の名前があった。「踊る大走査線」やこの前の記事で書いた「容疑者Xの献身」(2008日)等でお馴染みのプロデューサーである。主にテレビとのタイアップを得意とし、これまで数々のヒット作を世に送り出してきた敏腕Pである。これまでの作品からも分かるとおり、彼が映画に求めるものはポピュラリズムである。しかし、この考え方は、これまでエンタテインメント的な作品と無縁だった青山真治の作家性とは余り親和性があるとは思えない。何故本作の監督に彼を抜擢したのか?そこが凄く不思議である。事実、本作にはそう思わせるような、ちぐはぐな作りが散見できる。

 原作は東野圭吾の小説である。未読であるが、どんでん返しを含めたミステリーはよく考えられていると思った。ただ、これはもしかしたら青山監督の独特の作風がそう思わせるのかもしれないが、決して緊張感を漂わせた純然たるサスペンス映画とは言い難い作りになっている。
 例えば、親達が右往左往する姿は、原作でどこまで描かれているのか分からないが、映画の前半を使ってそこをかなり子細に描いている。A・ヒッチコックの「ハリーの災難」(1955米)を想起させるブラックなシチュエーションが、観客を第三者的立場に追いやり、劇中の人物達への感情移入を拒むような作りになっている。これはサスペンス映画として見た場合ちぐはぐな演出と言える。純然たるサスペンス映画を期待してしまうと、この前半部分は少し水っぽく感じられるだろう。

 映画は後半に入ってくると、そんな親達を見つめる子供達の眼差しを絡めて展開されていく。受験戦争という極めて現代的な問題を投げかけながら、親子関係の破綻、競争社会における人間性の喪失といったテーマが語られ、社会派的な視野を持った作品に底上げされていく。しかも、かなり冷え冷えとした虚無感で描写されており、子供達の眼差しに空恐ろしさを覚えた。しかし、この社会派的なテーマは亀山プロデューサーが求めているであろうポピュラリズムとは相入れない部分であろう。

 このように前半はサスペンスとしてのエンタメ性が中途半端であるし、後半はテーマが全面に出すぎてしまっている。プロデューサーが求めるエンタメ性と監督が求めるテーマ。その間に生じた深い溝を埋められないまま本作は出来上がってしまったという感じがした。

 ちなみに、ラストの陳腐な飛行はどう考えても全体のトーンを壊す演出である。敢えてこうしているのだとしたら、黒沢清級の確信犯的ズッコケ演出である。まさかとは思うが、最後に監督がさじを投げた‥というわけでもあるまい。

 キャストはベテラン陣を揃えているので安定感が感じられた。中でも印象に残ったのは柄本明である。彼の演技の裏側に何らかのコンストラクチャーを盛り込み、一連の行動に積極的に説得力を持たせる必要性はあったかもしれないが、何はともあれクライマックスの貫禄の熱演は見事だった。

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